米連邦預金保険公社(FDIC)は米国時間3月26日、経営破綻したSilicon Valley Bank(SVB)をノースカロライナ州に本店を置く地方銀行First-Citizens Bankが買収することで合意に至ったと発表した。SVBの17の支店は、27日からFirst Citizens Bankの傘下で営業を始めるという。
すべての預金はFirst-Citizens Bankに引き継がれた。SVBの顧客は、システムの移行が完了するまで、当面の間は現状の形で支店を利用することになる。SVBの預金者は自動的にFirst-Citizens Bankの預金者になり、FDICの保険が適用される。
SVBは1983年に創業。カリフォルニア州サンタクララに本店を置き、多くのITスタートアップを顧客として抱えていたが、3月に入って急速に資金繰りが悪化、10日に経営破綻していた。
SVBは破綻時に約1670億ドル(約22兆円)相当の資産と1190億ドル(約16兆円)の預金を持っていたが、今回の買収取引合意には、そのうち760億ドル相当の資産が市場価格よりも165億ドル安い価格でFirst-Citizens Bankに引き継がれることが含まれている。残りの資産はFDICが処分に向けて引き続き管理する。
FDICは、SVBの破綻による預金保険基金の負担額は約200億ドルになると見積もっている。