Broadcomは米国時間12月11日、11月に買収を完了したVMware(現VMware by Broadcom)のライセンスを変更すると発表した。今後は「VMware Cloud Foundation」と「VMware vSphere Foundation」の2つの基本モデルとオプションをサブスクリプションで提供し、製品の永続ライセンスの新規販売や永続ライセンス製品のサポートおよびサブスクリプション(SnS)の更新などを同日付で終了(地域により変動あり)した。
新たなVMware Cloud Foundationライセンスは、ミッションクリティカルなインフラやモダンアプリケーションを運用する大規模環境向けのハイブリッドクラウドソリューションに位置付ける。ソリューションのアクティベーションとライフサイクル管理のサポートを含む強化したサポートを追加し、従来のサブスクリプション販売価格の半額で提供するという。
VMware vSphere Foundationは、中小規模の環境向けにエンタープライズ級のワークロードプラットフォームになるとし、「VMware vSphere」をインテリジェントな運用管理と統合して、可視性や洞察を備えた高性能、可用性、効率性を提供すると説明している。この他に基本機能を提供する「VMware vSphere Standard」と、小規模環境で物理サーバーを仮想化するための「VMware vSphere Essentials Plus Kit」もラインアップする。
VMware vSphere FoundationとVMware vSphere Foundationでは、ストレージの「VMware vSAN」やランサムウェアおよびディザスターリカバリー(DR)サービス、アプリケーション基盤の「Aria」などの製品をオプションとして提供する。また、ネットワークの「VMware NSX」とセキュリティ製品は、VMware vSphere Foundationで利用する形になる。8月に発表した生成AI基盤の「VMware Private AI」は近く提供を開始するとした。
なお、購入済みの永続ライセンスは今後も使用できるとし、現在有効なSnSは契約に基づいて引き続き提供する。しかし、永続ライセンス製品のSnSは更新できないとし、Broadcomは、永久製品を下取りして顧客が新しいサブスクリプション製品に交換できるアップグレート価格をインセンティブとして準備しているという。
VMware by Broadcom VMware Cloud Foundation部門シニアバイスプレジデント ゼネラルマネージャーのKrish Prasad氏は、過去2年間にわたってポートフォリオの簡素化と、永久ライセンスモデルからサブスクリプションモデルへの移行に取り組んできたと説明し、今回の変更により顧客への継続的なイノベーション、価値実現までの時間が短縮され、予測可能な投資とサービスを提供できるようにしたと述べている。