海外コメンタリー

企業の成功には「人間優先のアプローチ」が必要不可欠--専門家に聞く

Mark Samuels (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2024-01-09 06:30

 2023年が未来の働き方を考える上で重要な年だったと考えている人は、次に何が来るかを知れば驚くかもしれない。

オフィスで働く人物たち
提供:AzmanL/Getty Images

 2024年には、生成人工知能(AI)が職場における人間の役割に与える影響が、引き続き議論の中心を占めることになるだろう。また従業員や企業にとっては、ハイブリッドワーク戦略やサステナブルな業務慣行、その他の新技術の影響などがもたらすプレッシャーに加えて、未来の働き方が重要な話題になるはずだ。

 すでに明らかなのは、分散化と自動化が重視される現在の働き方は、数年前の労働のあり方とは大きく違うものであるということだ。

 かつてのオフィスでの週5日勤務に代わって、今では、在宅勤務やビデオ会議を含むさまざまな働き方のスタイルが混在するようになった。その一方で、「ChatGPT」や「Copilot」などの生成AIツールを生産的かつ有効的に使いこなす働き手の数も増えている。

 2020年代が始まった頃であれば、このような分散化と自動化の急速な進展は不可能だと思われたに違いない。しかし、コロナ禍とAIの活用がデジタルトランスフォーメーションを引き起こし、現在に未来の働き方をもたらした。

専門家の意見は

 インターネット接続プロバイダーであるExpereoの最高収益責任者を務めるBen Elms氏は、米ZDNETのビデオインタビューで、「仕事で重要なのは何をやるかであり、どこでそれをやるかではない」と述べている。

 「コロナ禍を経て、今はハイブリッドワークが必要な世界になっている。一部の人はオフィスで働き、一部の人は自宅で働き、その中間であらゆることが起きているため、世界中に分散した従業員を管理できなければければならない」

 では、次はどんなことが起こるだろうか。ある程度の技術的な基礎が固まった今、2024年以降の未来の働き方はどんな方向へ向かうだろうか。

 ビジネスや業界の専門家から話を聞いていくと、変化のペースは早まる一方であり、それによって従業員と企業の両方に課題が突きつけられていることが分かる。

 Forrester ResearchのプリンシパルアナリストであるDavid Brodeur-Johnson氏は、変化のペースが早まったことで、ビジネスリーダーやITリーダーには、従業員が自分たちは周囲から支えられていると感じ、仕事にやりがいを持てるようにすることが求められていると述べた。

 残念ながら、同社の調査では、企業の経営陣はその取り組みを怠っており、2024年には従業員体験が大きく後退する可能性があることを示す結果が出ている。

 調査によれば、従業員体験の改善(これには多様性や公平性、インクルージョン、エンゲージメント、人材管理、新技術の効果的な利用などが含まれる)に力を入れるべきであることを示す根拠が増えているにも関わらず、多くの経営陣は従業員の声を聞けておらず、懸念を行動に移すことができずにいるようだ。

 Forresterのレポートでは、2022年から2023年にかけて2つの重要な指標が低下しており、米国の従業員エンゲージメントは48%から44%に、企業文化の活力は69%から66%に低下していることが明らかになった。

 さらに悪いことに同社は、2024年に従業員エンゲージメントは39%に、企業文化の活力は64%に低下すると予想している。

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