キンドリルジャパンは、ITシステムの運用自動化などを支援するクラウド型サービス「Kyndryl Bridge」で、6月から日本企業向けにセキュリティやコンプライアンスの新機能を提供することを発表した。同社は、日本の顧客企業特有の課題に対処する機能を強化すると表明している。
同社は、Kyndryl Bridgeにおいて、同社が旧IBM時代から蓄積しているITシステム運用関連の膨大なデータとAI、同社技術者の知見を組み合わせて、企業顧客のITシステム運用を効率化、高度化するための機能を提供している。
同社によれば、これまでセキュリティやコンプライアンスは、関連項目が多岐に渡ることからITシステム全体での把握が難しく、多くの管理工数が必要だった。昨今はサプライチェーンセキュリティへの関心が高まるなど、ITシステムでは安定稼働に関する正確かつ迅速な状況確認や審査のための証跡提示が重要になっているとし、Kyndryl Bridgeで企業顧客が必要な情報を把握して適切な対応が準備できるよう新機能を提供すると説明する。
6月から提供する新機能は、ITシステム運用に関するセキュリティやITサービス管理ツールのデータを取り込んで分析し、企業顧客が必要とする情報の一元化と可視化のダッシュボードになる。機能内容の第一弾として、企業顧客が使用している主なハードウェアやソフトウェアなどの製造国情報を確認できるようにする。
さらに今後は、委託先の管理、システムなどの構成の履歴管理、セキュリティ順守状態の把握、業界標準との比較や対応が必要な領域の把握などが容易に行える機能などの開発を進めることを想定しているという。
同社は、2023年10月に日本リージョンを用いたKyndryl Bridgeのサービス提供を開始し、ID管理や認証関連情報の管理、アカウント内のクラウドインスタンスの検出といった機能も提供している。