イーデザイン損保とNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、自動車保険の車両入替業務を対象に、生成AI搭載アバター(バーチャルコンシェルジュ)の精度検証を実施したと発表した。両社は3カ月間の検証の結果、構築した対話モデルは顧客接点として商用化可能な水準を評価し、実用化に向けた検討を進める。
この取り組みでは、実在する社員を基にしたバーチャルコンシェルジュについて、自然な動作や応答速度に課題が残るものの顧客接点としての活用可能性が示された。
評価対象としたバーチャルコンシェルジュ
また、悪意のある問いかけや誤情報の生成を想定した対話では、一定の効果が確認されたが、ルールベースとの融合など、さらなる検討が必要と判断された。
今回の実証実験では、イーデザイン損保が利用シーン定義、対話シナリオ提供、評価を担当し、NTT Comがシステム構築とバーチャルコンシェルジュのデザインチューニングを担当した。
対話モデルには、車両の入替手続きに関する対話やFAQ(よくある問いと答え)を生成AIに組込み、通常の入替手続きに加え、主な運転者変更などのイレギュラーケースを含む5種類のシナリオで対話精度や応答速度を評価した。
バーチャルコンシェルジュには、De-Identificationの最先端動画生成AI「Creative Reality Studio」を活用し、悪意ある問いかけへの対応は、生成AIのフィルター機能で検証した。