インテックは、愛媛県が主催する「トライアングルエヒメ推進事業・デジタル実装加速化プロジェクト」に採択されたと発表した。同社は、同プロジェクトで製造業の生産性向上とデジタル人材育成に取り組むという。
愛媛県の製造業は、半導体や液晶装置部品製造など、多品種少量生産を行う中小企業が中心となっている。そうした企業では、いまだに人手に頼る作業が多く、生産性向上と人材育成が喫緊の課題となっている。
同プロジェクトにおいてインテックは、愛媛県内の精密加工部品メーカーであるユタカ、愛媛CATV、えひめ東予産業創造センターとコンソーシアムを組織する。そこでユタカの工場へ「課題解決特化型IoTサービス」を導入し、従業員の作業内容や設備の稼働状況を可視化するという。また、工場内に大型ディスプレイを設置し、従業員同士がダッシュボードで作業状況を共有できるようにする。さらにIoTサービスで取得したデータをユタカと分析し、生産性向上の改善策を提案、実行結果を評価する活動を行う。加えて、ユタカがデータ活用できるよう、従業員育成を支援するとしている。
プロジェクト概要
インテックの課題解決特化型IoTサービスは、同社が提供する製造現場の「作業工程進捗状況見える化」「生産数予実状況見える化」「設備稼働状況見える化」などの技術を標準テンプレートとして活用し、「データ採取」「インフラ基盤」「可視化手法」の機能を提供する。顧客の課題や目標に沿って、最適な機能拡張を提案できる。
同社は、同プロジェクトで得られたノウハウをコンソーシアムメンバーと共に、県内の他の製造業や教育機関にも展開し、生産性向上やデジタル人材育成につなげるという。これにより、愛媛県内の製造業が抱える課題を解決し、地域貢献を進めていく。