静岡銀行と静銀ITソリューション、日立製作所は10月15日、オープン勘定系システム開発における生成AIの適用に向けて技術検証を始めたことを発表した。
静岡銀行と日立製作所は、2021年稼働のオープン勘定系システムでアプリケーション構造の全面刷新とオープン化により、開発生産性を35%向上させたほか機能拡張が容易なシステム基盤を実現したという。今回は、システム開発に生成AIを適用することでのさらなる生産性向上と高品質・高信頼化への効果を検証する。
検証では、機能の追加開発に生成AIを適用する。まず設計、製造、各種テストなどの開発プロセスのうち製造・単体テスト工程で検証。具体的には、詳細設計書をもとに生成AIでソースコードやテストケースを自動生成し、日立のエンジニアが生成したソースコードやテストケースと比較する。システム開発に関する業務知識やプロジェクト情報などを活用する知識データベースを構築し、生成AIの適用範囲拡大につなげるという。
今後3社は、製造・単体テスト工程以外に、要件定義や影響調査を含め全工程に生成AIを適用し、知識データベースを高度化させることで、より高品質で安定したサービスを迅速に提供することを目指し、静岡銀行のシステム全体への適用を検討していく。日立は、ほかの金融機関にも横展開することで、金融機関におけるシステム開発のモダナイゼーション推進を支援すると述べている。
技術検証スケジュールのイメージ