富士通、機密データも安全に活用できる生成AIプラットフォーム

NO BUDGET

2025-02-13 17:53

 富士通は2月13日、「Fujitsu クラウドサービス Generative AI Platform」を2025年度から日本国内で提供を開始すると発表した。

 このサービスは、データの機密性とクラウドの使いやすさを両立させ、機密性の高い情報も安全に業務で活用できる点が特徴となっている。エフサステクノロジーズの生成AI基盤「Private AI Platform on PRIMERGY」やSupermicroのGPUサーバー、世界トップレベルの日本語性能を持つ企業向けの大規模言語モデル(LLM)「Takane」、そして生成AIセキュリティ強化技術などを組み合わせて提供する。また、他社のLLM製品など顧客ニーズに合わせて順次拡充を予定している。

利用イメージ
利用イメージ

 同サービスは、クラウド上のプライベート領域でデータを管理。顧客データをクラウド上のプライベート領域に保管することで、パブリッククラウド上にデータを保管できない業務でも、機密性の高い情報を安心、安全に生成AIで活用できる。

 高価なGPUリソースをクラウド上で共同で利用し、コストを削減。推論および学習用GPUサーバーを共有型で提供することで、時間当たりの利用コストを削減し、初期費用も大幅に抑えて利用を開始できる。

 さらに高度な生成AIセキュリティ強化技術とクラウドセキュリティ対策・運用ノウハウにより、生成AIをセキュアかつオンデマンドで利用可能だ。富士通の生成AIセキュリティ強化技術を採用し、利用者がLLM経由で意図せずに参照権限のない情報を引き出してしまうことも防ぐ。また、基幹システム向けクラウドサービスのセキュリティ対策や運用ノウハウに基づき、高いセキュリティと利便性を両立したオンデマンド利用もできる。

 富士通によれば、企業における生成AIの活用は、汎用性の高い業務領域での普及が進む一方、機密情報や個人情報を取り扱う業務では、AIによる意図しない学習リスクや情報漏えいなどの課題があるという。そのため、機密性の高い情報を安全に保管し業務に活用できる生成AIサービスのニーズが高まっている。

 同社は今後、同サービスの正式提供に先駆け、顧客プライベート領域における検索拡張生成(RAG)利用など、一部機能を利用できる先行トライアルを実施する。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    セキュリティに対する意識や対策状況の違いが浮き彫り--日米豪における情報セキュリティの実態を調査

  2. セキュリティ

    セキュアな業務環境を実現する新標準「Chrome Enterprise Premium」活用ガイド

  3. セキュリティ

    「脱VPN」で実現するゼロトラストセキュリティ!VPNの課題を解消し、安全なリモートアクセスを確立

  4. ビジネスアプリケーション

    ITR調査レポートから紐解く、間違いだらけのDX人材育成--研修だけでは成果にならないその理由は?

  5. セキュリティ

    もはや安全ではないVPN--最新動向に見る「中小企業がランサムウェア被害に遭いやすい」理由

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]