TISは、金融業界向けのクレジットカード基幹システムに「Nutanix Cloud Platform」を採用した。ニュータニックス・ジャパンが4月16日に発表した。
TISの主要顧客である金融業界では、オンラインバンキングやモバイル決済、ロボアドバイザーなどのデジタルサービスが急速に拡大。これに対応して、同社は従来の受託開発事業からサービス提供型事業への転換を進めている。
2024年には、企業のニーズに応じた最適なデジタル基盤を提供する「デジタル基盤オファリングサービス」を開始。クレジットカード会社などの企業に対して、「インフラ基盤」「サービス基盤」「サービスアーキテクチャーコンサルティング」を組み合わせて、高性能で高セキュリティなデジタル基盤を提供している。
そうした背景から、TISはこれまでメインフレームで稼働していた一部のクレジットカード会社向け基幹システムを、クラウドサービスの需要に合わせてNutanix Cloud Platformに移行した。これにより、維持・運用費の大幅な削減と同時に最大で4倍のアプリケーション性能向上を実現したとのこと。
また、サービス型で基盤を提供することで、顧客は維持・運用費を定額にでき、サーバーやネットワーク機器などのハードウェアのサポート終了に伴う費用や人材の確保が不要になる。顧客は非競争領域にかけるコストを削減し、DXサービスの拡充など戦略的な事業拡大に注力できるようになるという。
今後の計画として、Nutanixソフトウェアスタックの拡充や「Amazon Web Services(AWS)」へのシームレスなリソース移行の実現に向けて、「Nutanix Cloud Clusters(NC2)」による事業継続計画(BCP)対策、レジリエンス強化、金融へ新規参入する事業者向けのサービスなどを検討していく。