Microsoft WatchサイトのMary Jo Foleyによると、Microsoftが自社サイトのなかで「VBRun」ページを開設したようだ。同社はこのページを通して、Visual Basic .NET(VB.NET)への移行を迫られ怒り狂っている旧VB(バージョン6以前)のユーザーに、移行に役立つ情報などを提供する。狙いは彼らの怒りを緩和することだ。同サイトのトップページには、MicrosoftのVisual Basic製品マネージャJay Roxeからの次のようなメッセージが掲載されている(ただし、あくまで移行が前提だ)。「『VB Fusion』では、VB 6とVB .NETを一緒に利用する場合の具体例をご覧いただけます。 『Stay the Path』のページでは、VB.NETについていろいろ知りたいと思うVB 6ユーザーの皆様のために、さまざまな情報や無償トレーニングをご用意しております」。
Microsoftは、Visual Basicの旧バージョンの無償サポートを打ち切る決定を下した。しかし、これに反発した開発者らがその撤回を求めて、署名活動を開始した。それでも、Microsoftは頑なにこの決定を曲げようとはしていない。Foleyによると、開発者らはすでにほぼ5000名分の署名を集めているという。
一方、Real Softwareは、旧VBユーザーに対し、VB.NETへの移行を必要としないセーフティネットを提供しようとしている。同社では、Linux上でVBアプリを動かせるようにするなど、VB開発者のニーズに特化したソリューションを開発している。同社のウェブサイトによると、VBのユーザーは、RealのREALbasic 5.5 for Windows Standard Editionに無償でアップグレードできるという。RealのマーケティングディレクターGwen Palmerからの電子メールによると、すでに1万人を超えるVBユーザーがこのサービスに契約しているという。
他社の顧客を奪う絶好のチャンスを1つも逃すまいと、Sunも旧VBユーザーに対してあるメッセージを伝えようとしている。「1つの時代の終わり(End of an era)」と題したブログのなかで、SunのエンジニアBob Brewinは次のように述べている。
「まず、セキュリティやポータビリティ、パワーの点で最も優れたプラットフォームであるJavaへの移行を今考えるべきなのは明らかだ。さらに、開発者の皆様には、今と同じような状況--特定のプラットフォームと言語を所有するベンダーの一存で、せっかく建てた家の基礎部分が変えられてしまうような状況--に2度と陥りたくないかどうかも、考えてもらいたい」