サンフランシスコ発--顧客情報システムというテーマに魅力を感じる人は少ないかもしれない。だが、Salesforce.comのCEOであるMarc Benioffは、ある新サービスでこの市場を活気付けようとしている。同氏は、eBayやAppleのiTunes Music Storeと比較しながら、この新サービスについて説明した。
Salesforceは米国時間12日、ビジネスアプリケーションのオンラインマーケットプレイスを開設する計画について、その詳細を明らかにした。同社では「AppExchange」というこのマーケットプレイスを、顧客情報システムソフトウェアの次期バージョンリリースの一環として、2005年末までにオープンさせる予定だ。
AppExchangeでは、ソフトウェア開発者やSalesforceの顧客らがプログラムを販売したり、無償提供したりすることができる。Salesforceは、開発者に対して、自らつくったプログラムを、Salesforceが提供するホスティング形式のコンピューティングプラットフォームを利用しながら「オンデマンド」で配布することを勧めていきたいと考えている。
Benioffは、当地で開催中のSalesforceのイベントで基調講演に立ち、「アプリケーション版のeBayのようなものがSalesforceのプラットフォーム上で稼働し、そこで企業が自社で開発したソフトウェアを売買している姿を想像して欲しい。あるいは、オンラインアプリケーションのiTunes Music Storeを」と述べた。
Benioffはその後もAppleを引き合いに出し、AppExchangeとSalesforceのCRM(顧客関係管理)ソフトウェアは、iTunesとiPodのように連携すると述べた。自社のCRMソフトウェアを使えば、顧客は新しいビジネスプログラムを簡単に利用できるという。
Salesforceはすでに、AppExchangeでの配布用に35の無料プログラムを作成したほか、複数のソフトウェアパートナー企業から提供された合わせて35のプログラムも保有している。これらのプログラムのなかには、採用活動や人材管理に関連するものが含まれている。
Salesforceの顧客はAppExchangeを無料で利用し、自らのソフトウェアを配布することができる。Benioffによると、新規顧客には、「プラットフォーム料金」が課金されるという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ