オラクルの統合管理ツール最新版、BEAやIBM製品も管理

藤本京子(編集部) 2005年12月07日 20時18分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 日本オラクルは12月7日、システム統合管理ツールの最新版「Oracle Enterprise Manager 10g Release 2 Grid Control」を発表した。出荷開始は2006年1月11日を予定している。

 最新版の特長は、BEA WebLogic ServerやIBM WebSphere Application Serverなど、オラクル以外の製品を管理できるようになったことだ。BEAやIBMの製品以外にも、ストレージ機器のNetwork Appliance Filerとネットワーク製品のF5 Network BIG-IP Load Balancersがサポートされている。

 今後さらに、追加のプラグインを提供することで、Checkpoint Firewalls、Juniper Netwcreen Firewallsなどのネットワーク製品をはじめ、IBM DB2UDBやMicrosoft SQL Serverなどのデータベース製品のサポートも計画されている。

200
他社製品も管理できるようになった利点を話す日本オラクルの三澤智光氏

 現在、ウェブ対応のエンタープライズシステムの構築においては、3層構造のアーキテクチャを採用することが不可欠と言っても過言ではないが、日本オラクル システム事業推進本部 執行役員 本部長の三澤智光氏はこのようなアーキテクチャの最大のネックとして、「分断されたアーキテクチャではシステムの管理も分断されていた。こうした管理方法では、トラブルが起こった場合、問題の根元がアプリケーションサーバにあるのかデータベースにあるのかわからなかった」と説明、Oracle Enterprise Managerが他社製品も含めたデータベースやミドルウェアをサポートすることで、システムの可視化が実現するとした。

 ほかにも最新版では、サービス指向アーキテクチャ(SOA)環境に対応したサービス管理を実現するためのサービスレベル管理機能を搭載した。この機能により、主要なサービスや、アプリケーションの状況、そのアプリケーションのインフラの状況を分析し、問題の原因を迅速に突き止め、対処方法を自動的に提示することが可能だ。POPやIMAP、SMTP、LDAP、FTP、SOAP、カスタムスクリプトなど、20以上のプロトコルをサポートすることで、さまざまなアプリケーションやサービスを管理することもできる。

 また、セキュリティ管理機能も強化され、セキュリティレベルのチェック項目が、データベースで60以上、ミドルウェアで25以上を含む100以上の項目が新たに追加された。これらの項目を自動的に分析して実装状態を評価するほか、修正処理が自動的に実行され、脆弱性が容易に解消できる。

 最新版ではさらに、ソフトウェアプロビジョニング機能が搭載されているい。システムを拡張する際、これまでは追加するサーバに手動でOSやアプリケーションサーバ、クラスタリングなどのインストールおよび設定を行う必要があったが、プロビジョニング機能により、設定済みの環境をライブラリに保存、システム拡張時にはそのライブラリを参照するだけで新しいサーバも自動的に設定できる。三澤氏は、「サーバのノード追加がドラッグ&ドロップでできるようになる。今後グリッド環境の普及を加速するには欠かせない機能だ」と説明した。

 将来的な運用管理製品の方向として、日本オラクル システム事業推進本部の山本哲也氏は、「より使いやすいインターフェースを採用し、さらなる管理の自動化を推進する。他社製品の管理機能も拡充するほか、ビジネスプロセスフローのモニタリングやライフサイクル管理機能なども追加する」と述べた。

 Oracle Enterprise Manager 10g Release 2では、新機能の提供により新たなライセンスが追加された。例えばNetApp製品を管理するためには「System Monitoring Plug-in for Storage」が必要で、WebLogicやWebSphereなどを管理するためには「System Monitoring Plug-in for Non-Oracle Middleware」が必要だ。ストレージの管理は1テラバイトあたりのライセンス価格が18万7500円で、ミドルウェアの管理はプロセッサあたりのライセンス価格が同じく18万7500円となる。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
運用管理

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

  • ビジネスの継続的な成長を促す新たなITのビジョン

    多くの企業においてITに求められる役割が、「守り」のコスト削減から「攻め」のビジネス貢献へとシフトしつつある。その中でIBMが提唱する新たなビジョンEnterprise Hybrid ITとは?

  • デジタル変革か?ゲームセットか?

    デジタルを駆使する破壊的なプレーヤーの出現、既存のビジネスモデルで競争力を持つ
    プレイヤーはデジタル活用による変革が迫られている。これを読めばデジタル変革の全体像がわかる!

連載

CIO
研究現場から見たAI
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
内製化とユーザー体験の関係
米ZDNet編集長Larryの独り言
今週の明言
「プロジェクトマネジメント」の解き方
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
セキュリティ
セキュリティの論点
ネットワークセキュリティ
スペシャル
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
CSIRT座談会--バンダイナムコや大成建設、DeNAに聞く
創造的破壊を--次世代SIer座談会
企業決算を追う
「SD-WAN」の現在
展望2017
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
PTC LiveWorx
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
さとうなおきの「週刊Azureなう」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
中国ビジネス四方山話
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
実践ビッグデータ
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化