“見える化”で情報とコミュニケーションの洪水を防ぐドリーム・アーツ:“見える化”を支援するテクノロジ(3)

山下竜大(編集部) 2006年03月31日 22時48分

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 この半世紀の間に起きたIT革命は、産業革命に匹敵する革命といっても過言ではないだろう。IT革命により、企業におけるビジネスプロセスは自動化され、圧倒的な生産性の向上と大幅なコスト削減を実現した。

 しかしその一方で、IT革命により膨大な量の情報が生み出され、情報とコミュニケーションの洪水も発生している。情報とコミュニケーションの洪水により、膨大な情報の中から本当に必要な情報を見つけ出し、意志決定を行うことが非常に困難になっているのが実情だ。

 カリフォルニア大学バークレー校の研究者は、「新たに生成される情報量は毎年2倍のペースで増加し、今後2年間で人類が30万年かけて蓄積した12エクサバイトの情報量を上回る量の情報が生成される」と、2000年10月に発表された研究レポートで報告している。

 この情報とコミュニケーションの洪水を、“見える化”により防御し、より知的生産性の高いビジネス環境の実現を目指しているのが、独立系ソフトウェア&コンサルティングプロバイダーであるドリームアーツだ。

情報とコミュニケーションの洪水

 ドリーム・アーツの代表取締役社長である山本孝昭氏は、「IT革命により、情報とコミュニケーションの洪水が発生したために、すでに人の力だけでは処理できないほどの情報がビジネスの世界にあふれている」と話す。

 たとえば、あるミーティングを行う場合を考えてみよう。IT化前であれば、必要なメンバー1人ひとりに内線電話をかけることでスケジュールを調整していただろう。このとき、電話をかける相手は本当に必要なメンバーだけである。

 しかし現在を考えてみると、コミュニケーションの手段はメールが主流となっている。メールによるコミュニケーションでは、そのミーティングに関係するかしないか微妙な立場の人でもCc:やBcc:にアドレスを入れることで、容易に連絡をすることができる。

 メールは、送り手が有利なコミュニケーション方法であることから、あまり関係のない担当者にまで当事者と同じ情報が送りつけられてしまうことになる。そのため、メールを送りつけられてしまうと、本来であれば関係のないメールでさえも中身を確認しなければならなくなる。

 山本氏は、「情報とコミュニケーションの洪水により、あふれ出る大量の水の中から、お宝を探し出さなければならない状況になっているのが現状だ。これは生産的な作業とは言い難い」と話す。

 また別の側面では、JavaやHTML、XMLなどのインターネットを中心とした技術の向上により、メインフレーム時代やC/Sシステム時代には考えられないくらいのスピードで“かゆいところに手が届く”企業システムを容易に構築できるようになったことは、開発者に大きなメリットをもたらした。

 しかし、これらのシステムは部門ごとや業務ごとに個別に最適化されているために、インターフェースもバラバラだし、データも重複しているなど、非常に使い勝手の悪いものになっている。このように現在の企業システムは、ますます複雑化の一途をたどり、全く状況を理解することができなくなっている。

 このように複雑化した企業システムを可視化する有効な手法として注目されているのが“見える化”だ。ドリーム・アーツでは、ビジネスの現場の“見える化”を「ポータル」や「ダッシュボード」、さらに「コックピット」のような仕組みにより実現する。

 山本氏は、「ポータルは、究極の“見える化”だ。利用者の属性により、利用者に必要なパーソナルな情報を、利用者の好きな形でブラウザ上に配置できる。これにより、ポータルの利用者は、自分が今やるべき仕事やコミュニケーション、処理すべき情報などを一目で把握できるようになる」と言う。

 このとき、「ちらっと見ればすべてが分かる」という仕組みが重要になると山本氏。たとえば、自動車を運転する場合、ダッシュボードを見続ける訳ではない。ダッシュボードは必要に応じてちらっと見るだけであり、運転者は道路や信号の変化にいかに迅速に対応するかを考えていることと同じだ。

「ポータルは、究極の“見える化”」と話すドリーム・アーツの山本氏。

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