Novellは、デスクトップ上で「Linux」と「OpenOffice」を利用するよう、多くのユーザーに呼びかけている。しかし、実は同社社内でも、社員の半数以上が状況に応じて「Microsoft Windows」と「Microsoft Office」も使える状態になっていると言う。
NovellのプレジデントRon Hovsepian氏はシドニーで行われた記者会見で、同社社員5000人のうち約2000人がLinuxのみを搭載したマシンを使用中で、残りはLinuxとWindowsをデュアルブートするマシンを使っていると語った。デュアルブートマシンを使う3000人のLinux専用マシン移行計画はおそらく2007年の内に完了する見込みだと言う。
Microsoft WindowsとOfficeからオープンソースソフトウェアへの移行がNovellで最初に論じられたのは、Novellの最高情報責任者(CIO)Debra Anderson氏がプロジェクトの責任者に任命された2004年3月のことだった。
当時Anderson氏は、大半の従業員のLinuxとOpenOffice.orgのOffice製品への移行を2005年半ばまでに行いたいと語っていた。
Hovsepian氏によると、NovellでLinuxとオープンソースソフトウェアへの移行が完了してから数カ月後には、オープンソースソフトウェアが主流になり始めると同社は予測しているという。同氏が米国時間4月7日にCNET News.comに語ったところ、デスクトップ用Linuxの利用者は今後1年から1年半の間に急増する見込みで、2006年半ばの「SUSE LINUX Desktop 10」の発売がこれを加速する要因になると言う。
Hovsepian氏はNovellが「移行完了に向けて現在も動いている」と強調したものの、2004年当時にはAnderson氏もデュアルブートマシンを使うため、移行完了時期は明言できないことを認めている。しかし、実際の移行に時間がかかっているのを見て、企業のデスクトップ用Linuxやオープンソースソフトウェアへの移行について、その実行の難しさを疑問視する声も上がっている。
Hovsepian氏はシドニーにて、NovellのデスクトップLinuxへの移行により多少の不備も経験したが、SUSE LINUX Desktop 10が出ればデスクトップ用Linuxの採用も進むだろうと語った。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ