アクチュエイト ジャパンは7月13日、エンタープライズレポーティングソリューションの最新版「Actuate 9」に関するプレス向けの説明会を開催。同社の代表取締役社長である吉川浩司氏は、Actuate 9を中核に「守りから攻めのビジネスに転換し、3年以内に日本市場におけるシェア15%を達成する」ことをあらためて強調した。
Actuate 9は、オープンソースの統合開発環境である「Eclipse(エクリプス)」をベースにしたレポート開発環境「BIRT(バート)」(Business Intelligence and Reporting Tools)を搭載し、スケーラビリティやパフォーマンスの向上など、エンタープライズ向けの機能を強化したレポーティングプラットフォーム製品。
レポーティングサーバである「Actuate 9 iServer」を基盤に、iServer向けの機能を拡張した「Actuate BIRT」、ポートレットの業界標準であるJSR168をサポートしたインタラクティブなポータル環境を実現する「iPortal」、Ajaxの実装によるアドホックなウェブレポーティングを実現する「BusinessReports」、エンドユーザー向けのレポートカスタマイズ環境である「Interactive Viewing」で構成されている。
最大の特長は、Java、XML、Ajaxなどのオープンスタンダード技術をベースに、共通レポートデザインに基づいたコラボレイティブレポーティングアーキテクチャを搭載したこと。同アーキテクチャの採用により、開発者はもちろん、パワーユーザーやビジネスユーザー、カジュアルユーザーなど、あらゆるユーザーがスキルに見合った環境を利用することが可能になる。
Actuateの開発担当シニアバイスプレジデントであるMark Coggins氏は、「他社製品は、開発者向けのレポート機能、パワーユーザー向けのアドホック機能、カジュアルユーザー向けの出力機能がサイロ化し、コラボレーションを阻害していた。Actuate 9では、コラボレイティブレポーティングアーキテクチャを搭載したことで、IT部門とエンドユーザーのギャップを埋め、より効果的なビジネス・インテリジェンス(BI)環境を実現することができる」と話している。
Actuate 9日本語版は、2006年秋ごろの提供開始を予定。現在、9社ある販売パートナーを通じ、金融業界を中心に年内30社への導入を目指している。