三菱電機(下村節宏社長)は9月28日、顔認証と指透過認証の2つの生体認証技術を1つの装置に組み込んだ複合生体認証装置「三菱 顔・指認証装置」を10月2日に発売すると発表した。税別価格は85万円から。年間で200セットの販売を目指す。
独自に開発した画像処理アルゴリズム「ベストショット顔画像記録技術」を用いた顔認証技術と、指透過認証(指組織内部の指紋情報を光学的に非接触で検出する生体認証)技術を組み合わせたもの。顔認証の照合レベルを厳しくし拒否された人のみ指透過認証を行うなど、顔認証の利便性を活かしつつ、安全性を確保した入退室管理の構築が可能となる。
認証方法は、顔認証、指透過認証のどちらか単独、または両方での認証など、セキュリティレベルや用途に応じて選択可能。装置は、入退室の人物画像記録のための監視カメラとしても利用できる。さらに、「三菱入退室管理システム MELSAFETY-P」「三菱統合ビルセキュリティシステムMELSAFETY-G」の端末としても活用でき、ビルセキュリティシステムへの拡張に貢献する。
最大登録可能人数は1000人。顔認証性能の本人拒否率は0.5%以下、他人受入率は0.1%以下。指透過認証性能の本人拒否率は、0.01%以下、他人受入率は0.0001%以下。認証時間は顔認証の平均1.5秒、指透過認証が平均1.2秒。