F5ネットワークスジャパンは2月13日、光ファイバ関連のトヨクニ電線がブロードバンド回線を敷設できない拠点との通信を高速化するため、F5ネットワークスのWANJetを採用したことを発表した。
トヨクニ電線では、生産向上がデータセンターにある生産管理システムからOracleデータベース(DB)にデータをダウンロードするのに平均30分程度の時間がかかっていた。WANJet導入後、これを1分以内に短縮した。
遠隔地の拠点にWANJet 200が、埼玉事業所とデータセンターにはWANJet 400がそれぞれ導入され、128kbpsのデジタルアクセスで結ばれた拠点では実質的に1Mbpsの帯域を、5Mbpsの広域イーサネットで接続されている埼玉事業所とデータセンター間では実質的に10Mbps近い帯域を確保することができるようになったという。
トヨクニ電線では、製品の納期短縮のため生産管理システムを構築し、OracleDBによって受注から納品までのデータを管理している。各工場はデータセンターに設置されたサーバから最新生産管理データをダウンロードし、その内容に従って製品を加工・納品している。
今までは、データのダウンロードに平均30分程度必要で、緊急の場合は営業担当者との電話とファックスでのやりとりで加工に着手しなくてはならないことが多くあったという。
WANJet導入の決め手となったのは、複数のWAN高速化機器によるトライアルの結果、すでに生産管理システムで使用していたOracleデータベースのダウンロードに対して、他機種より高い効果を得られたことによるという。さらにWANJetはネットワークの中間に設置するだけでネットワークの構成を変更する必要がなく、万一機器に障害が発生した場合にも通信自体が断絶することも決め手になったとしている。