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CPUライセンスは死滅するのか--オラクルの価格改定の背景を探る

藤本京子(編集部)

2007-03-12 12:08

 Oracleが「Oracle Database Standard Edition」「Oracle Database Standard Edition One」の価格体系を変更した。新しい価格は、これまでプロセッサのコア数で課金されていたCPUライセンスが、プロセッサのソケット数で課金されるというものだ。つまり、2つのコアが存在するデュアルコアプロセッサでは、これまで2ライセンス必要だったのが、1ライセンスで済むことになり、実質的な値下げとなる。米国ではすでにこの新価格体系の詳細が文書として公開されているが、日本オラクルでも3月1日よりこの方式が適用されている。

 Intelをはじめとするプロセッサベンダーが、クロック周波数を高める方式から1プロセッサに搭載するコア数を増やすことでパフォーマンスの向上を図るようになって以来、CPUライセンスという価格体系を取って来たソフトウェアベンダーは、「マルチコアプロセッサを1 CPUとみなすべきか否か」で頭を悩ませてきた。プロセッサベンダーとしては、マルチコアを普及させるためにも、ソフトウェアはCPUのコア数ではなくソケット数に対して課金すべきだとしているが、今後マルチコア化がますます進めば、要求されるパフォーマンスを出すために必要な実際のCPUの数が少なくなるため、ソフトウェアベンダーとしてはコア数に対して課金したいと考えるのも不思議ではない。

 Microsoftではすでに、データベース製品の「SQL Server」はもちろん、「Windows Server」や「BizTalk Server」といった製品で、2004年10月よりマルチコアプロセッサ向けに対する価格をソケット単位での課金としていた。つまり、4コアが搭載されたクアッドコアプロセッサに対しても、CPUライセンスは1ライセンス分を課金するということだ。

 一方のOracleは、マルチコアプロセッサ向け製品のライセンス体系として、シングルコアプロセッサの課金を1とした場合、8コアを有するSun Microsystems製の「UltraSPARC T1」であれば「コア数×0.25」、IntelおよびAMDのマルチコアプロセッサであれば「コア数×0.5」、その他のマルチコアプロセッサは「コア数×0.75」というように、プロセッサの種類によってコアに対する適用係数を決めた上で課金していた。この方式は、現在も「Oracle Database Enterprise Edition」にて採用されている。

 データベースの「DB2」を提供するIBMも同様の方式だ。同社では「Value Unit」と呼ばれる係数をコアごとに決めており、シングルコアのプロセッサはValue Unitが100、デュアルコア以上のプロセッサはx86系であれば50、RISC系であれば50〜100として、「コア数×Value Unit数」という計算方式をとっている。IBMはDB2のみならず、同社のソフトウェアブランド「Lotus」「Tivoli」「WebSphere」「Rational」のすべてでこの方式を採用している。

 また、「WebLogic」を提供するBEA Systemsでは、デュアルコアは1 CPUとしてカウントし、4コアの場合はキャンペーンなどの場合を除き1 CPUに対して1.5倍のライセンス料を課金している。一方、自らもマルチコアプロセッサ製品を開発しているSun Microsystemsでは、2005年よりソケット単位でライセンスを提供している。

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