オープンソースを支持するIBMは、自社の製品開発でもオープンソースプロセスを受け入れようとしている・・・ある程度までは。
IBMは、フロリダ州オーランドで米国時間6月11日に開幕する「Rational Software Development Conference」にて、「Jazz」プロジェクトに関する発表を予定している。IBMはJazzでコラボレーション開発を実現する製品の構築を目指しており、オープンソーススタイルの開発プロセスを用いている。
IBMはウェブサイト Jazz.netを立ち上げてコードや関連ドキュメントを公開しており、顧客とパートナー企業はここにログオンすれば閲覧できる。
IBM Rationalでマーケティングおよび戦略担当バイスプレジデントを務めるScott Hebner氏は、「顧客がソフトウェア要件にアクセスし、開発を支援できるよう、オープンで透明性のある形で作業を進めたいと思っている」と語っている。
Hebner氏によると、Jazzプロジェクトは当初、IBMの顧客とパートナー企業を限定としたものだが、段階的にプロセスをオープンにしていく予定という。このようなオープンソース手法はすでにApache Foundation、Java Community Process(JCP)で用いられている。JCPの例では、Sun Microsystemsのエンジニアが定期的に、開発中のJavaソフトウェアのビルドをリリースしている。
IBMが進めるコラボレーション開発製品は、Jazzプラットフォーム、Eclipseベースのサーバ、クライアントソフトをベースとし、開発者チームの生産性を高めることを目指す。
IBMは同日、Jazzプラットフォームをベースとした商用製品「IBM Team Concert」のベータ版も発表する予定だ。地理的に分散した開発チームのメンバー同士が、アプリケーションについて要件や不具合などの情報を共有し、アプリケーション開発プロセスにおける「可視性」を高めることを可能にする、とHebner氏は述べる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ