マイクロソフトは6月13日、石川県、富山県、福井県の3県を担当し、地域に根ざした企業活動を展開するための拠点となる「マイクロソフト北陸支店」(石川県金沢市)を開設した。北陸支店は、マイクロソフトにとって9番目の支店。同社では、2007年2月に8番目の支店である北関東支店を9年ぶりに開設しており、さらに来月には四国支店、2008年初めには沖縄支店の開設を計画している。
北陸支店の支店長に就任した中林秀仁氏は「北陸支店では、人と組織(People)、パートナーシップ、テクノロジの3つにフォーカスし、パートナー企業との連携によるIT利活用の推進により、北陸エリアの競争力向上とチッキ社会の活性化に貢献したい。これにより、2010年までにライセンス売り上げで年平均成長率20%増を目指す」と話す。
パートナーシップの強化では、共同ビジネスプランの提案や共同マーケティングの展開、顧客ニーズへの対応、情報提供、異業種間連携などを通じ、IT利活用における課題を解決するための新しいソリューションを提供これにより、認定パートナー企業を25社から50社に、登録パートナー企業を121社から250社に拡大する。
また、テクノロジの分野では、支店内でのセミナーの定期開催やラボでの検証支援、システムインテグレーター(SI)パートナーコミュニティ(技術者研修)などを通じて、IT技術者の育成を支援。認定技術者数を334人から1000人に拡大していく計画だ。
そのほか、マイクロソフトが推進する「全国IT推進計画」の北陸での展開や「ITベンチャー支援プログラム」の推進、「マイクロソフト全国ITキャラバン2007」の開催などにより、北陸地域の顧客企業との交流を密にするほか、産学官連携による地域への貢献活動も積極的に展開していくという。
マイクロソフトの代表執行役社長であるDarren Huston氏は、「今後30年間、特に地方の人口は減少し、高齢化が進むことが予測されており、経済の成長の鈍化が懸念されている。しかし、こうした課題を解決するためには、ITの利活用が役に立つと思っている。北陸地方は、マレーシアやタイと同規模のポテンシャルを持った経済圏であり、日本の中でも重要な地域のひとつ。産学官と協力しながらビジネスを拡大していきたい」と話している。