日立製作所の情報・通信グループは、統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」ハイエンドモデル「BS1000」で、日立独自のサーバ仮想化機構「Virtage(バタージュ)」を標準搭載したインテル Xeon プロセッサー サーバモジュールを製品化し、7月25日から販売開始することを発表した。
アプリケーションサーバや中規模データベースシステムなど、主にインテル Xeon プロセッサーを搭載したサーバが適用される領域でも、サーバ台数の削減やソフトウェアライセンス費用、運用コストの最適化といったサーバ仮想化のメリットが得られるようになる。
また、物理サーバのブートディスクを論理サーバでそのまま利用できるなどの物理サーバとの互換性や、物理サーバと論理サーバを一元的に管理できる高い運用管理性など、Virtageによるサーバ仮想化環境のメリットを受けられるようになると説明している。
従来、基幹業務用途向けのインテル Itanium 2 プロセッサーを採用したサーバモジュールにVirtageを搭載していたが、マルチコア化で性能が向上したインテル Xeon プロセッサーのエンタープライズシステムでの採用が本格化してきたことに伴って、今回Virtageの適用範囲をXeon プロセッサー サーバモジュールにも拡大した。
また同社は、BladeSymphonyの小型高集積モデル「BS320」で、N+1コールドスタンバイに対応可能な2Uサイズのディスクアレイ装置「BR20」をサポートすることも発表している。同時に提供開始する「N+1コールドスタンバイシステム設定サービス」とあわせることで、中小規模システムで、よりリーズナブル、容易に高可用システムの導入が実現すると説明している。
N+1コールドスタンバイは、複数の業務サーバに対して、少数の共通予備サーバを用意し、故障時に業務サーバのブートディスクを予備サーバに自動的に引き継ぎ、短時間で業務を再開するというシステム構成。
価格は、Virtageを標準搭載したBS1000が113万4000円から、BR20が201万750円から、BR20対応のN+1コールドスタンバイシステム設定サービスが52万5000円からとなっている。出荷は、Virtageを標準搭載したBS1000が9月28日から、BR20とN+1コールドスタンバイシステム設定サービスが11月30日からとなっている。