また、Teradata 5500 Serverは、従来製品に比べパフォーマンスを2.6倍に向上させながら設置面積を66%、消費電力を75%低減。「環境に優しいプラットフォーム」をコンセプトにした設計がなされている。さらに、管理機能も強化され、DWH管理作業を効率化しながら、セキュリティやガバナンスを強化できるツールやアプリケーションの提供も計画されている。
パートナーシップも強化
今回のカンファレンスで最も重要な発表といえるのが、パフォーマンスマネージメント企業であるSAS Instituteとの戦略的なパートナーシップの発表だ。この発表により両社は、ビジネスインテリジェンス(BI)や統計解析ソフトウェア、業界別ソリューションを提供するSASの強みと、エンタープライズDWHというTeradataの強みを緊密に統合。フロントエンドからバックエンドまで一貫したDWHソリューションを提供できることになる。
同日、奇しくも「SAPによるBusinessObjectsの買収」というニュースがカンファレンス会場にも届いたが、Koehler氏は、「このパートナーシップは、両社の製品を使っている多くの顧客からの強い要望に応えたもの。すでに技術ロードマップやソリューション戦略、マーケティング活動など、あらゆる分野において2年先までの計画が決まっている」と話し、SASの社長兼CEOであるJim Goodnight氏をステージに招いた。
Goodnight氏は、「現在、ビジネス環境は複雑化の一途をたどっており、より迅速に洞察し、次の行動に生かせる意思決定支援が求められている。また、マネーロンダリングやリテール業務における差別化など、業界別のアプリケーションも重要視されている。そこで両社の強みを生かしたソリューションを提供することが有効になると考えた」と話す。
両社の協業により、「当初36時間かかっていた分析処理が、1時間で実現できるようになった顧客企業もすでにある」とGoodnight氏。また、Koehler氏は、「今後も両社が協力することで、顧客が抱えるコストや収益性などの問題を解決し、より高い価値を提供できるソリューションを実現していきたい」と話している。
Teradata Partnersは、185のセッションと35社が出展する展示会で構成されるユーザーカンファレンス。3800名を超える同社のユーザーやパートナーなどが来場する。SASは、唯一のダイヤモンドスポンサーとして同カンファレンスに参加している。
