iPhoneサイトを構築しよう--第2回:iPhoneならではのサイト構築テクニック

長谷川恭久

2007-10-12 18:32

 現在、iPhone/ iPod Touch向けのアプリケーションを開発し、デバイスに実装するのは公式でサポートされていない。そこで現状は、JavaScriptやCSSを利用したWebアプリケーションを開発することにより、擬似的にiPhone/ iPod Touch向けのアプリケーションを利用者に提供するに留まっている。つまり、iPhone/ iPod Touchならではのマルチタッチを利用したインタラクションを、自身で制作したアプリケーションに組み込むことはできないわけだ(注釈1)。

注釈1

 iPhone/iPod用のアプリケーションでは、つまむ、ストロークといった様々な動きに対して、ズームやアイテムの削除といった様々なインタラクションを可能にしている。デバイスを回転させてビューポイントを変更することによるレイアウトの変更は、前回も紹介したようにJavaScriptで実現可能だが、APIがあるとさらに異なるインタラクションも組み込みやすくなるだろう。

 しかしながら、前回紹介したようにSafari 3の豊富なJavaScriptとCSSサポートのおかげで、他の携帯デバイス向けの開発のように制限を感じることもなく、パソコン向けのWebアプリケーション開発と同じように、サイトを作り上げることが可能だ。また、iPhone/ iPod Touch用Safariの操作方法であるズームやタッピングといったインタラクションは、(X)HTMLからサイト向けに最適化することができる(注釈2)。

注釈2

<pre><meta name="viewport" content="width=320, initial-scale=1.0, maximum-scale=1.0, user-scalable=no /"> </pre>

 閲覧しているWebサイトが推奨しているビューポートの幅は320ピクセル。この場合、サイトは1.0の縮尺でレンダリングされ、ユーザはページを拡大/縮小することができない。iPhone/ iPod Touchに最適化したページはズーム機能は不要なので、こうした処理をしておく必要がある。

testing iPhone CSS iPhoneをはじめ、ブラウザのCSS3のサポート状況がまとめられた「testing iPhone CSS」

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]