BMCソフトウェアは4月23日、ITILの全社導入促進を目的にITILリーダー養成とITIL実務者養成を同時に行い、IT運用の経営的価値を戦略的視点から高める人材を育成するITIL教育プログラム「BSM Activation」を発表した。
ITプレナーズ・ジャパンの協力のもと、BMCソフトが開発・体系化したBSM Activationは、BMCソフトの既存顧客企業、そのほかITIL導入を検討している企業を対象に、同日から販売・提供を開始した。
日本版SOX法の適用開始とともに、企業におけるIT統制、その運用効率化に注目が集まっているが、その基盤となるべきITIL導入については、企業において導入プロジェクトメンバー間での価値観の共有と、それに基づいた効果的なPDCAサイクルの運用が難しく、本来の目的を達成できないという現実が指摘されるようになっている。
また、IT運用管理の分野で一般的に現実における品質向上に時間を割くあまり、経営視点に立った人材が育成しにくいという問題も存在する。これに対応するためのビジネス視点でのIT活用を主眼とした教育プログラムが少ないという点も課題とされている。
BSM Activationは、こうした企業と現場の運用管理者の抱える矛盾と悩みを解消するために提供されるものとBMCソフトでは説明している。同プログラムでは、経営的視点を養うための「ITILリーダー養成」、ITIL Foundation、ITIL v3 Expertを主眼にした「ITIL実務者養成」の二本立てで構成。個人ではなく、一企業のITIL導入プロジェクトメンバー全員を対象とした受講を推奨することで、企業全体でのITILプロジェクト推進を効果的に進めることができるとしている。
ITIL v3で新しく加わったBusiness Strategyに重心を置いたITILリーダー養成では、「BSM実践コース」IとIIの2コースで構成。ITIL v3で求められているITILフレームワークの現場への適用に重心を置いたITIL実務者養成は、「ITIL v3 Foundation エッセンス」「Airport Simulation」「ITIL v3 Expert エッセンス」の3コースで構成、これらはITプレナーズから提供される。
ITILリーダー養成で、企業それぞれの特性を踏まえつつ受講者全員のベクトルを合わせ、その後のITIL実務者養成で現場で必要となるスキルの教育を行う。終了後には、プロジェクトメンバーの組織形成につながるというメリットがあり、実装と実装後のPDCAの実現によるITオペレーションの改善というエンドユーザーのITILに対する本来のニーズに応えた内容になっていると同社では説明する。
価格と日程は、ITILリーダー養成が2日間、ITIL実務者養成が4日間の計6日間で1社受講者10人までで235万円となっている。