「OpenOffice.org 3.0」のベータ版がリリース--Mac OS Xにネイティブ対応

文:Seth Rosenblatt(CNET News.com) 翻訳校正:緒方亮、長谷睦

2008-05-08 10:28

 Sun Microsystemsは、「OpenOffice.org 3.0」の最初のベータ版をWindowsとMac向けにリリースした。OpenOffice.orgは「Microsoft Office」に対抗するオープンソースの人気統合ソフトで、新バージョンとなる3.0ではインターフェースから機能、動作に至るまで、あらゆるコンポーネントに改良が加えられているようだ。

 OpenOffice.org 3.0は新たにMac OS Xにネイティブ対応しており、Macユーザーは事前に「X11 for Mac OS X」をインストールしなくても同ソフトを使えるようになった。また、このベータ版からWindows Vistaがフルサポートされ、軽くテストしてみた段階では問題は生じなかった。特筆すべきは、「.docx」「.xlsx」といった新しいMicrosoft Officeのファイル形式に対応したフィルタがある点で、加えて従来の標準的なMicrosoft Officeのファイル形式も引き続きサポートしている。Windows向けの「Microsoft Office 2007」と「Office 2008 for Mac」のサポートは、これまでのOpenOffice.orgには欠けていた部分だ。

 ユーザーインターフェースについては、バックグラウンドの色にグラデーションがついて少し見栄えが良くなり、アイコンが少し大きくなった点を除いて、多くの変更はないように見える。しかし、新しい機能はこれを埋め合わせる以上のものがある。強化された機能としては、「OpenDocument Format 1.2」のサポート、ソルバー機能、共同作業を促進するスプレッドシート共有機能、PDFファイルの作成および取り込み機能の改良、「Writer」におけるメモ機能の改良などがある

 新しいスタートセンター(Start Center)は、ランディングページが好きだという人や、デスクトップ上のリンクは1つにしたいという人には好ましく映るはずだ。ここでは、OpenOffice.orgのすべてのツールを大きなアイコンでわかりやすく表示したウィンドウが表示される。また、さらに楽しみな拡張機能もリリースされており、例えばMediaWikiのサーバへWikiの情報を簡単にアップロード可能にするという「Wiki Publisher」がある。

 OpenOffice.org 3.0で予定されている変更点の詳細は、OpenOffice.orgの機能リストとリリースノートで確認できる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    初心者にも優しく解説!ゼロトラストネットワークアクセスのメリットと効果的な導入法

  2. ビジネスアプリケーション

    改めて知っておきたい、生成AI活用が期待される業務と3つのリスク

  3. ビジネスアプリケーション

    ITR調査結果から導くDX浸透・定着化-“9割の国内企業がDX推進中も成果が出ているのはごく一部”

  4. セキュリティ

    「iPhone」の業務活用を促進!セキュリティ対策で必ず押さえておきたいポイントとは?

  5. ビジネスアプリケーション

    Google が推奨する生成 AI のスタートアップガイド、 AI を活用して市場投入への時間を短縮

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]