企業ITの船長は誰? 何を頼りに船を進める?

エリック松永

2008-09-05 08:00

 これまでご紹介してきたバズワードと経営との係わりを復習すると、戦略を策定したり軌道修正したりするための重要な情報をリアルタイムに提供するのがBI(Business Intelligence)、そして戦略をアクションにするスピードを加速させるのがSOAやSaaSとなります。ITの役割がある業務の部分最適であった時代から、大きく戦略の一部としてかかわるようになったといわれる割には、これらのバズワードが部分最適にすぎないことにお気づきでしょうか。ITを考えるにあたり、もっと大事なものがあるのです。

 部分最適も大事ですが、一番重要なのは大きな戦略をどうITに落とし込んでいくかという全体を見渡せる大きな視野です。企業を船に例えればチャート(海図)といえるでしょう。このチャート(海図)なくして、航海を行うのは自殺行為です。しかし現実のITの世界ではもう何年もチャート(海図)なきまま、航海をしています。方向の定まらないITの部分最適の歴史が、結果的にITのブラックボックス化という悪しき状況を生んでしまいました。

 経営者はよくITの投資効果が見えないといいますが、それはITに詳しいとかそういう問題ではなく、経営者が気づかないところで無数の部分最適が部門ごとに行われているからです。最悪の場合はドキュメントさえきちんとの残っておらず、力技でトレースする事すら出来ないようなシステムも珍しくありません。企業という船の命を預かる船長(経営者)がチャート(海図)も作成せず、思ったように船が進まないと言っているわけです。船長はきちんとチャート(海図)を作成し、きちんと目的地に着くように全体を管理しなければなりません。その時にわからないでは済まないのです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]