消費者が沈み込んでいる今、Microsoftはこのホリデーシーズン、彼らにどのようにしてIT玩具やソフトウェアにお金を使わせようと望んでいるのか?
ニューヨークシティにおける同社のHoliday 2008 「In the (K)now」ショーケースの先週のテーマは「過ぎたるは及ばざるが如し」であった。(このテーマは、Windowsシステムの箱からすぐ取り出した際の体験を改善するという名目で、同社がそのPCパートナーに対し、Vista PCからごみウェアを取り除くよう推奨するキャンペーンにちょうど良くフィットしている。これについては以下で詳述する。)
地元メディアのためにこのショーケースを主催するMicrosoft関係者は、米国民の3分の2が、今年のホリデーシーズンでは支出を減らすだろうと認めている。米国民の50%が、小さなギフトを数多くよりも、大きなギフトをひとつ買うために、資金をためようとしているともいう。またホリデーシーズンの買い物客の4分の3が、家庭内で使うエンタテイメントギフトを考えているという。(これらの統計その他は「2008年9月にStrategyOne Researchが実施した無作為の電話番号に対する全国調査」によるものである。)
Microsoftは、アクセサリ類、1000ドル未満のVistaラップトップ、Windows Mobileフォン(100ドル以下のモデルおよびSamsung OmniaやHTC Touch Proといった新しいプレミアムフォンの両方)、そしてRockBand 2といったXbox 360用のゲームや、Windows PC用のLEGO Batmanなどをホリデーギフト候補として宣伝している。
同社はまた、Windows Liveサービスなどの景品も宣伝している。例えばWindows Live Photo Galleryの新しいベータ版でのワンクリック白黒効果機能で、額に入れることができる写真を作るために使えるようなものを提供すると披露している。(Microsoftの報酬付検索プロモーションプログラムの)Live Search Cashbackやトラベル検索サービスのLive Search Farecastは、ホリデー買い物客や旅行者が、各地で使えるお金を節減できるものであると、Microsoft関係者は強調した。
Microsoftがこのショーケースで目玉としているソフトウェアパッケージ、周辺機器(BlueTrackマウス、Livecam)やアクセサリ類(Zuneアームバンドやドッキングステーション)の多くは100ドル以下の価格帯のものである。「もっと大きなギフト」のカテゴリでは、Microsoftはさらに新しいカスタマイズされたSony、Dell、Asus(1050ドルの花の香りがするF6モデル)、そしてHPによるVistaラップトップを披露している。
展示されているHPシステム――最近発表されたPavillion dv41140-go――はバックライトのHPロゴを特色とする(おなじみのAppleマシンの輝くリンゴとさほど違わない)。Microsoftはdv4-1140-goを、同社が最近認めたPCメーカー提携相手とのさらに密接なパートナーシップが、どのように功を奏しているかの一例として取り上げている。
筆者が見たHP dv4-1140には、箱から取り出してすぐの状態で、ごみウェアはほとんど含まれない(ZDNet仲間のEd Bott氏が数カ月前に説明したごみウェアが含まれていないSony VAIOと同じ路線である)。
「デスクトップ上にはほとんど何もない」とSenior Windows Product Managerを務めるCraig Cincotta氏は言う。VistaとWindows Liveサービスのほかは、HP固有のプログラムが2つあるが、プレロードされた無料の第三者ソフトウェアのトライアルや、小道具、その他のガラクタはみられない。
(注意:HPサイト上の製品スペックリストには、いくつかのトライアルウェアのプログラムがシステムの一部として含まれていることが示されている。これにはSymantec Norton Internet Security 2008とMicrosoft Office Home and Student 2007 Editionが含まれる。おそらくこれらはユーザーがセレクトした場合のみインストールされるのだろうか。)
アップデート:筆者が見たHP PCがあまりにクリーンに見えた理由はこうである。あるHPの広報担当者は次のように説明した:「dv4-1140goにインストールされているトライアルプログラムはデスクトップ上には見えないが、スタートボタンからアクセスすることができる。わが社がこれを提供するのは、顧客がインターネットに接続するときに安全であるように、また顧客がMicrosoft Officeを試してみることができて、箱から出してすぐに必要なツールを備えているようにするためだ。われわれが本当に強調したいと意図している製品の特徴は付属文書のなかにみられる。」
昨今の厳しい経済状況下では、数百ドルするラップトップは多くの人にとって手頃なものとは思われない。60ドルのゲームや200ドルの電話もまた、多くのショッピングリストには含まれないであろう。期待を切り詰めたとしても、誰にとっても底冷えのする小売シーズンとなりそうだ――Microsoftやそのパートナーも例外ではない。
今年のホリデーシーズンに、IT関係のギフトとしてはどんなもの(もしあるとすれば)の購入を計画していますか?あるいは望んでいますか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ