感染被害の95%を企業が占めるワーム「WORM_DOWNAD」に注意

吉澤亨史

2009-01-07 15:38

 トレンドマイクロは1月6日、2008年度の「インターネット脅威年間レポート(最終版)」および2008年12月度の「インターネット脅威マンスリーレポート」を発表した。

 マンスリーレポートによると、2008年12月の不正プログラム感染被害の総報告数は4732件で、11月の5207件から減少した。被害報告数が最も多いのはUSBメモリ関連の不正プログラム「MAL_OTORUN」で、8月以来5カ月連続で1位となっている。続く2位には「WORM_DOWNAD」がランクインした。Windows Serverサービスの脆弱性(MS08-067)を狙うこのワームは、11月下旬から感染被害報告が急激に増加している。

 マイクロソフトは、MS08-067の修正プログラムを10月24日に公開しているが、WORM_DOWNADの感染報告は引き続き多く、報告数の95.1%が企業からのものであった。攻撃に使われるTCP445番ポートは、家庭では閉じられているケースが多いが、企業ではLAN内でフォルダやファイルを共有するために開放していることが多い。また、修正プログラムの検証やシステムの再起動の時期を計っている期間であったため、社内ネットワークで感染が広がったと考えられる。

 不正プログラム感染被害報告数では、1位が「MAL_OTORUN」(640件)、2位がワームの「WORM_DOWNAD」(123件)、3位がバックドアを仕掛ける「BKDR_AGENT」(79件)、4位が「MAL_HIFRM」(68件)、5位がトロイの木馬型「TSPY_ONLINEG」(65件)となっている。

 年間レポートでは、2008年の不正プログラム感染被害の総報告数がまとめられた。2007年度の6万3726件から10.7%減少し5万6880件となっている。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    マンガで解説!情シスが悩む「Microsoft 365/Copilot」の有効活用に役立つ支援策

  2. ビジネスアプリケーション

    AIエージェントの課題に対応、生成AIの活用を推進するための5つのデータガバナンス戦略

  3. セキュリティ

    新入社員に教えるべき情報セキュリティの基礎知識--企業全体を守るための基本ルールを徹底解説

  4. ビジネスアプリケーション

    AIの投資対効果を最大化する「先導者」の存在--企業に求められる戦略策定能力

  5. ビジネスアプリケーション

    「AIエージェントによる顧客サポート」など10選、セールスフォースが示す最新のデータ活用法

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]