Microsoftは同社ブランドの電話を、2月後半にバルセロナで開催されるMobile World Congress展示会で紹介する予定はない。MicrosoftブランドのZuneフォンも登場しない。Microsoftブランドの電話は一切ないのだ。以上である。
それではなぜ――Microsoftが繰り返し否定し続けているにもかかわらず――Microsoftはスマートフォンを提供する予定であるという報道が浮上し続けるのか?同社のモバイル計画に詳しい筋と筆者が会話したところによると、Microsoftは何らかのスマートフォンのリファレンス実装を開発しているという。これらの実装は、複数のスマートフォンのシャーシという形をとっている(少なくともそのうちひとつはNvidiaのプロセッサを装備している)。
(1年前に筆者はMicrosoft関係者がZuneフォンに関する言葉を慎重に選んでいると憶測した。どうやらそれは正しかったようだ。Zuneフォンは登場するであろう。Zuneに対応する他の種類のモバイルデバイスもできるだろう。しかしそれは――リファレンスシャーシ以上のものとしては――Microsoftによって作成されることはないのだろう。)
MicrosoftがPC市場で実施したのと同様のことを電話市場でも実施しようとしていると考えてほしい。Microsoftはよく、リファレンス実装を開発し、PCメーカーがリファレンスのガイドラインや仕様の一式に従ったPCを構築するように推奨している。
匿名を希望する筆者の情報筋のひとりが、このように述べた:「(Zuneフォン)シャーシ1スペックは、メーカーが、顧客を喜ばせるような何かを思いつくように挑んでいるのだ。」同筋によると、Microsoftは少数の携帯電話メーカーを相互に対抗させて、同スペックの最高の実装を考案するように仕向けているという。
筆者が聞いた限りでは、Microsoftはリファレンス実装の取り組みを「Windows Mobile 7」プラットフォーム周辺に最も注力しているという。Windows Mobile 7が、Microsoftの「Zune Mobile」;「SkyBox 2.0」;電話アプリケーションストアの「SkyMarket」(または「SkyMart」);電話、MP3プレーヤー、「Xbox」コンソールで動作できる「Zune Video」サービス(これはMicrosoft幹部のJoe Belfiore氏やCharlie Kindel氏が現在取り組んでいるものだろうか?);そして他の「Pink」サービスの展示の場となったとしても不思議はない。
Microsoftは決して自社の電話を作らないのだろうか?絶対にないことだとは言えない。しかし今後数年間に関しては、Microsoftがまたもや薄利のハードウェア中心のビジネスに進出しようとするとは予想できない…。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ