UPDATE 「Office 14」(開発コード名)のリリースが2010年になるからといって、一般消費者がそれまで同製品を試用できないというわけではない。
MicrosoftのシニアバイスプレジデントChris Capossela氏は、3月に入って行われたインタビューの中で、同社がOffice 14のベータ版に関する詳細を「比較的早い時期に」明らかにする予定だと述べるとともに、これまでのOffice製品でも、最終版出荷のかなり前に多数のユーザーを対象としたテスト版をリリースしている点を指摘した。
「Officeについてはこれが慣例だった」と同氏は述べ、「今回のOffice 14、およびウェブ版についても間違いなくそうなる」と続けた。
Microsoftによれば、Office 14では「Word」「Excel」「PowerPoint」「OneNote」からなるデスクトップ版のほか、「Internet Explorer」「Safari」「Firefox」など任意のブラウザ上で使用できるオンライン版を提供するという。以前から指摘されていたように、これはつまり、Officeが初めて「Linux」やAppleの「iPhone」でも使用可能になるということだ。Microsoftの最高経営責任者(CEO)Steve Ballmer氏は米国時間2月24日、金融アナリストに対してOffice 14が2009年中にリリースされることはないと発言している。
Microsoftはすでに、Office 14の製品群を構成するいくつかの要素についてテストを開始している。Capossela氏は、Office 14の出荷時期についてあまり具体的に触れようとはしなかったが、Microsoftでは、約3年ごとに新しいバージョンをリリースするという通常のサイクルからそれほど外れることのないようにしたいと考えている、と述べた。
「Office 14が(このサイクルから)大幅に外れるとは思わない」とCapossela氏は述べた。「Officeの出荷時期は極めて予想可能な範囲に収まってきたし、今後もこのペースで続けていくはずだ」
現時点でのOfficeの最新版である「Office 2007」は、2006年末に最終版が確定し、大企業向けにリリースされた。一般消費者向けには「Windows Vista」とともに2007年1月にリリースされた。
新たに提供されるウェブ版Office 14について、Capossela氏は、すでに「少数の人たち」がテストを行っている段階だというこれまでの説明を繰り返した。
同氏は「比較的早い時期に、テスターの数を増やしたいと考えている」としながらも、最終版についてはOffice 14のデスクトップ版が完成するまでリリースしないとのことだった。「作業が完了する時期について言えば、すべての製品の準備が完了したときにベータ版という名称を外すつもりだ」と同氏は語った。