マインドジェットは3月11日、Windows用マインドマッピングソフトウェアの新バージョン「MindManager 8」日本語版を発売。合わせて、ウェブブラウザ上で利用できるSaaS型マインドマップソフト「MindManager Web」日本語版の提供を開始した。
MindManagerは、Tony Buzan氏が提唱する「マインドマッピング」の図解技法をベースに、チームや個人によるプロジェクトの計画、プロセスの整理、情報管理などを視覚的に行うためのソフトウェア。最新版となる「8」では、ビジネスシーンでの活用や情報共有を想定した機能を多数追加しており「単なるマインドマッピング以上のことが可能な情報管理および視覚化ツール」(マインドジェット、アジア地域&日本担当副社長のJonathan C.Wong氏)としての強化が行われている。
MindManager 8では、「Google」「Yahoo!」「Amazon.com」などが提供しているWebサービスをマップに埋め込める「マップパーツ」機能が新たに追加されたほか、MindManagerのアプリケーションウィンドウ内で起動するMicrosoft Officeドキュメントの編集機能、ウェブ閲覧機能、マップ上のトピックとして作成したタスク(仕事)の自動管理機能、クエリテキストの入力によるデータベースへの接続機能などが加わった。
また、無償で配布されている「Mindjet Player」により、MindManagerを持たないユーザーもPDFやFlashをベースにした、インタラクティブ(ツリー構造の開閉などの操作)なマップの共有ができるようになっている。
さらに、有償のオプションである「Mindjet Connect」を追加することで、MindManagerを利用している複数のユーザー間でショートメッセージを送りながらマップの同時更新を行うことも可能となった。
「コラボレーション機能の強化は、ユーザーからのリクエストが多かった項目のひとつ。MindManager 8では、ユーザーからのフィードバックを反映し、マップの共有や共同作業を行うための機能を大幅に強化した」(Wong氏)
ブラウザベースで利用できる「MindManager Web」
主にマップを通じたコラボレーションに関して、大幅な製品戦略の転換を行うことで実現したのが、同日より提供が開始されたSaaS版の「MindManager Web」だ。これは、Flashインターフェースを使って、ウェブブラウザ上でMindManagerの主な機能を利用でき、作成したマップの管理ができる有償のサービスとなる。
前出の「MindJet Connect」をオプションとして購入したユーザーは、MindManager Webも同時に利用できる。また、MindManagerのクライアントソフトを所有していない人も、MindManager Webのライセンスのみ購入すれば、ウェブブラウザベースでの利用が可能だ。これにより、サーバ上に保管されたマップを、クライアントソフトのユーザーとウェブ版のユーザーで共有し、互いに編集、参照するといった環境を容易に実現できる。
なお、前バージョンまでのMindManagerには、フル機能版と機能限定の「Lite」版の2つのパッケージが用意されていたが、8からパッケージとしての「Lite」版はなくなり、Lite版相当の機能を求めるユーザーに対しては前バージョンのLite版パッケージか、「MindManager Web」の利用を勧めていくとする。
MindManager 8 for Windowsの価格は5万4600円。オプションである「MindJet Connect」は、年間サブスクリプションのライセンスで1万7168円/年。MindManager Webの利用ライセンスも、1万7168円/年の年間サブスクリプションとなっている(いずれも同社ストアサイトでの販売価格)。