前回は、プロジェクトを構成する要素(「What?」「Where?」「When?」)を具体化していくことで、プロジェクト全体の「見える化」をさらに進める方法を紹介した。
今回は、プロジェクト進行の過程で生み出される大量の情報へいかに効率よくアクセスし、活用するかといった点について、「情報マネジメント」の視点で解説しよう。
かつて「情報化社会」と呼ばれた時代は、パソコンやインターネットが広く普及し、あらゆるタイプの情報の「電子化」が急速に進んだ時代であった。この時代においては、まだ「電子化された情報を作る」こと自体に価値があった。
しかし、現代は、それよりもさらに一歩進んだ「知識社会」となった。この時代において、情報を「作る」ことよりも、それを「活用する」ことが重要になっている。
ビジネス活動において、これまでは、プレゼンテーションに「PowerPoint」、ドキュメンテーションに「Word」、ウェブサイト作成(HTML編集)に「ホームページ作成ツール」といった形で、それぞれのジャンルでお馴染みのツールを、その時の状況に応じてバラバラに使用してきた。
たとえ、ベースとなるコンセプト(表現したい内容)は同じであっても、別の表現形式が求められれば、わざわざ別のツールを使い、多大な労力と時間をかけてアウトプットを行ってきたわけだ。しかし、これではいつまでたっても知的労働の生産性はあがらない。なぜなら、本来「知的労働」の根源となるべき「考える」という作業をおこなうための時間が、アウトプットの作業に大幅に奪われてしまうからである。
こうした問題に対して「MindManager」は、これまでとは全く異なったアプローチで答えを提供する。
最初に「考える」というプロセスを通じて、マップをしっかりとデザインすることにより、アウトプットの形態はその都度、相応しい形式を任意に選択できる。従来のように「アウトプット」に労力を割くのではなく、ツールを使ったアイデアや情報の「インプット」に時間をかけて取り組んで、出力はツールに任せることができる。つまり、一度構築されたコンセプトを、必要に応じて様々なカタチに素早く変換できるわけだ。これからは、「インプットに注力、アウトプットはおまかせ!」の時代なのである。