センター内の基幹ネットワークは10Gbpsとしており、エンタープライズやミッションクリティカルな領域における検証にも対応できるほか、「このインフラを利用することで、10万人規模のユーザーがExcahnge Serverの環境で検証するといったものを、同時に10〜15件実施できる」とした。

なお、マイクロソフトテクノロジーセンター長に就任した瀬戸口静美氏によると、「新センターの稼働は10月7日からだが、すでに11月まで予約が一杯になっている。年間1000社以上の利用を見込んでいるほか、これまで部分的に実施していたセミナーや技術検証などでの1.5倍以上の利用を目指したい」とした。
マイクロソフトにとって、7月からスタートした新年度は、「Windows 7」や「Windows Server 2008 R2」をはじめとして、数多くの新製品が投入される予定になっており、仮想化やクラウドといった新たな技術に対する要求が高まっている。マイクロソフト大手町テクノロジーセンターは、こうした新たな技術を検証するという役割において、大きな威力を発揮することになるだろう。
また、立地を大手町としたことで、従来、技術部門が配置されていた調布や、本社がある新宿に比べて、霞ヶ関にも近くなった。官公庁との結びつきを強められるほか、東京駅からの徒歩圏内にあるため、地方自治体や地方のパートナー各社との連携強化が図りやすいというメリットがある。
「マイクロソフト製品そのものに対する信頼性だけでなく、パートナーの各ソリューションを同時に導入する際、あるいは運用フェーズといった観点でも信頼性を確保する必要がある。大手町テクノロジーセンターを活用することで、ビジョン策定から計画、構築、導入、運用、最適化といったライフサイクル全体の短縮と、安心を提供できるようになる」とした。
平野氏が語るように、マイクロソフトが今後さらに加速を計画しているエンタープライズ事業の推進に、大きな役割を果たす拠点となりそうだ。
