評価は己を知るための好機である
欧米の評価制度が、多次元的(John P. Campbell氏は、8つの評価次元を持つ評価モデルを提案している)に定められた評価項目について、その項目ごとに行動を評価するのに対し、日本の人事考課は3種類の考課項目で構成されていることが多いのが特徴だ。
欧米式と日本式のどちらの人事評価基準であろうとも、「評価」というフィードバックが、社員にとって(もちろんマネージャーにとっても)己を知る貴重な機会であることは確かだろう。己を知ることは「自分戦略」の基本でもある(関連記事:イタいのは「自分」を分かってない自分--客観的に自分を知る方法)。
フィードバックを最大限に活用する評価手法といえば「360度フィードバック」だろう。
主に管理職に適用される評価方法だが、下図に示すように、上司から評価されるだけではなく、部下や後輩、取引先や顧客からも評価してもらい、それを自己評価と比較する。全方位からのフィードバックを得ることによって、より客観的に自分を知ることができる。
近年、日本でも360度フィードバックを採用している企業が増えてきたようだ。あなたの会社ではどのような評価制度が実施されているだろうか。また、その制度はきちんと機能しているだろうか。
以上、今回は人事考課について簡単に見てきた。次回からはITがどのように人事施策を支援してきたかについて考えてみよう。
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