ZDNet Educationを読んでいる方であれば、筆者がかなり前からGoogle Appsを利用しており、最近では担当している学区の学校にGoogle Apps for Education(実質的には教育機関向けに無償で提供されているGoogle Apps Premium Editionであり、親しみを込めてGAPEやEdu Appsと呼ばれている)を導入したということについてもご存知のことだろう(関連英文記事)。新たに導入したテクノロジ、特にGmailはスタッフや生徒たちからの評判も良い。とは言うものの、多くのユーザーは自らのデスクトップマシンにMicrosoft Officeをインストールしておく必要がある(たとえごく一部の機能しか利用していないとしても)と思い込んでいる(関連英文記事)。こういった認識は、Googleの作り出したクラウドベースのワープロソフトや表計算ソフト、プレゼンテーションソフトが普及していくうえでの障害となっている。
とは言え、こういった思い込みのないユーザー(このようなユーザーは増加しており、特に学区の生徒や若手の教師にその傾向が顕著に見られる)の間では、Google Appsによってコラボレーションが促進される。また、Google Appsによって、USBメモリを紛失しようと、作業場所がインターネットカフェや自宅、あるいはどこであっても何ら制約を受けないというコンピューティングモデルも実現される。つまり、どこからでも必要なものすべてにアクセスできるわけである。否定論者が何と言おうと、クラウドはわれわれの友人なのだ。
Microsoftは世の中の否定論者たちに対して、すべてのパソコンにMicrosoft Officeをインストールしておかなければならないと思い込ませてきたわけだが、そのMicrosoftのクラウドアプリケーションも、われわれの友人になり得るのだろうか?筆者はMicrosoft Office Web Appsテクニカルプレビュー版(関連英文ブログ)を試用してみないかと同社の教育テクノロジの関係者から言われた時、Google AppsとOffice Web Appsを真っ向から比較できるチャンスだと考え、その申し出に飛びついた。Google vs. Microsoftという一大勝負だ!MicrosoftのWeb Appsがテクニカルプレビュー版であるのに対して、Googleのものは比較的成熟しているという点はあるものの、ユーザーに提供される製品を同一条件で比較することはできるだろう。本記事では、Microsoftアプリケーションが見せた、正式リリース前の製品であるが故の制約についても指摘している。とは言うものの本記事は、いずれの製品も使用していない読者にとって、それぞれの機能や長所を比較するうえで役立つものとなっているはずである。