湘北短大、33台の物理サーバを6台に集約--VMware採用し学内IT環境を整備

冨田秀継(編集部)

2009-10-29 11:16

 学校法人ソニー学園 湘北短期大学は、学内のITインフラ全面刷新プロジェクトでサーバ仮想化ソフトウェア「VMware Infrastructure 3」と、バックアップソフト「NetVault Backup」を導入、サーバ統合と障害対策を実施した。既に本格稼動を開始させている。

 近年、湘北短期大学ではITの利用が加速度的に進み、ウェブサーバやファイルサーバ、教育プロジェクト用サーバ、講義および研究用サーバが次々と立ち上がり、サーバ台数が約50台に増加していた。

 今後もITの利用は加速するとみた湘北短期大学は、ITインフラ整備のためのシステム再構築プロジェクト「S-Net’09」に着手、サーバの統合と集約のほか、学内LANの高速化、クライアントPCやプリンタのリプレース、メールシステムの外部ホスティング、認証基盤の一元化、認証VLAN、検疫などに取り組んでいる。

 サーバ集約という点では、学内の約50台の物理サーバのうち33台をVMware Infrastructure 3でブレードサーバ6台に集約、2シャーシに分散配置した。6台のブレードサーバでは1台あたり4〜5の仮想サーバが稼働しているという。

 ブレードサーバは日立製作所の「BladeSymphony BS320」で、搭載数は待機用の2台を加えた計8台。

 各シャーシに搭載された待機用ブレードサーバでは、NetVault Backupでデータを保護している。現在はシステムの重要度に応じて日次または週次でバックアップを取得しており、過去2世代分のブートイメージもバックアップしている。

 また、学内システムはWindowsだけでもXP、2000、2003の3種類、LinuxはRed Hat、Fedora Core、Debian、CentOSと複数のディストリビューションが混在した環境だったが、変換ツール「VMware Converter」を活用して工期を短縮した。

 同プロジェクトのシステム構築およびサポートは、ネットワールドのITパートナーであるニッセイコムとネットワールドが行った。湘北短期大学は今後も物理サーバで稼働しているシステムの仮想統合化を進めていきたい考えだ。

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