伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は11月5日、シンクライアントシステム「Trusted Desk Engine」を拡充、マイクロソフトのクライアント仮想化技術「Microsoft Windows Server 2008 R2 リモート デスクトップ サービス」(MS VDI)を活用したシンクライアントの販売を開始した。
Trusted Desk Engineは、FeliCaを使ったICカードの社員証、認証基盤システム、クライアント端末などから構成されるシンクライアントシステム。MS VDIは、Windows Server 2008 R2に標準で搭載されるリモート デスクトップ サービスと仮想化機構の「Hyper-V 2.0」で実現する仮想デスクトップ(Virtual Desktop Infrastructure)と、CTCの認証基盤システム、クライアント端末などを組み合わせる。コストパフォーマンスや柔軟性に優れた新世代の仮想デスクトップ環境の実現を支援できるとしている。
既存PCで利用されているWindowsとの親和性が高いことから、従来のシンクライアントよりも移行の障壁が低いという。MS VDI向けの運用サービスは、CTCグループのCTCシステムオペレーションズ(CTCSO)が担う。
シンクライアントシステムの運用は、集中管理というメリットがあるが、集中管理は管理者の負担となる場合もある。今回新たに提供を開始する運用監視サービスは、CTCの技術力とCTCSOの200人を超える要員で、管理者の負担を軽減、安定したシンクライアントシステムの運用を提供できるとしている。CTCSOは、CTC社内の7000台を超える大規模シンクライアントシステムを運用しており、実際の運用を行うことで見えてくる管理の問題点や改善点をもとに運用サービスを提供するという。