アステラス製薬とヤマト運輸がWindows 7の早期導入を表明したわけ
実際、Widows 7の早期導入企業では、導入によってPC1台あたり年間1万100円〜1万7400円のITコストを削減できるという。MDOPの仮想化技術「App-V」を使えば、1万4000円まで削減効果があるそうだ。
ちなみに早期導入を表明した企業はここ半年以内では228社、1年以内であれば「その倍は優に超える」(マイクロソフト代表執行役社長 樋口泰行氏)見込みで、販売は好調だ。
フォーラムに参加した早期導入企業の1社、アステラス製薬 代表取締役社長の野木森雅郁氏は、社員数約1万4000人に対し、2010年までに2万台のPCにWindows 7を導入する計画で、それには次の4つの理由があったと話す。
- 業務システムのグローバルでの有効活用
- ロケーションフリーでITサービスが提供でき、海外に移動しても同じ環境で仕事ができる
- セキュリティの強化
- コスト削減
特にコスト削減は、「昨今の厳しい(経済)状況では、ほんのわずかの削減でも取り組んでいく必要がある」と指摘する。また、グローバルでのビジネス展開にはスピードが必要で、「すべての人間がより速くコミュニケーションが取れる、より効率的にコミュニケーションができる」ことを目指したのも導入の理由だという。
同社ではWindows 7導入を2010年4月に中国から開始し、最終的には同年11月に日本へ展開して完了するそうだ。

また、同じく早期導入企業のヤマト運輸では、Windows 7による消費電力の削減効果で、年間約140トンの二酸化炭素削減が見込めると試算しており、大きな導入の理由に挙げている。