アステラス製薬がWindows 7を早期導入する理由--バルマー氏がCIO向けに講演 - (page 2)

小山安博

2009-11-06 00:10

アステラス製薬とヤマト運輸がWindows 7の早期導入を表明したわけ

 実際、Widows 7の早期導入企業では、導入によってPC1台あたり年間1万100円〜1万7400円のITコストを削減できるという。MDOPの仮想化技術「App-V」を使えば、1万4000円まで削減効果があるそうだ。

 ちなみに早期導入を表明した企業はここ半年以内では228社、1年以内であれば「その倍は優に超える」(マイクロソフト代表執行役社長 樋口泰行氏)見込みで、販売は好調だ。

Windows 7の早期導入企業のコスト削減例(画像をクリックすると拡大します) Windows 7の早期導入企業のコスト削減例(画像をクリックすると拡大します)
早期導入企業の一例。これはこの半年に限った数で、ここ1年までに導入する企業はさらに多くなる(画像をクリックすると拡大します) 早期導入企業の一例。これはこの半年に限った数で、ここ1年までに導入する企業はさらに多くなる(画像をクリックすると拡大します)

 フォーラムに参加した早期導入企業の1社、アステラス製薬 代表取締役社長の野木森雅郁氏は、社員数約1万4000人に対し、2010年までに2万台のPCにWindows 7を導入する計画で、それには次の4つの理由があったと話す。

  1. 業務システムのグローバルでの有効活用
  2. ロケーションフリーでITサービスが提供でき、海外に移動しても同じ環境で仕事ができる
  3. セキュリティの強化
  4. コスト削減

 特にコスト削減は、「昨今の厳しい(経済)状況では、ほんのわずかの削減でも取り組んでいく必要がある」と指摘する。また、グローバルでのビジネス展開にはスピードが必要で、「すべての人間がより速くコミュニケーションが取れる、より効率的にコミュニケーションができる」ことを目指したのも導入の理由だという。

 同社ではWindows 7導入を2010年4月に中国から開始し、最終的には同年11月に日本へ展開して完了するそうだ。

アステラス製薬がWindows 7を導入する理由(画像をクリックすると拡大します) アステラス製薬がWindows 7を導入する理由(画像をクリックすると拡大します)
こちらはヤマト運輸の導入理由 こちらはヤマト運輸の導入理由

 また、同じく早期導入企業のヤマト運輸では、Windows 7による消費電力の削減効果で、年間約140トンの二酸化炭素削減が見込めると試算しており、大きな導入の理由に挙げている。

それ以外の企業の導入理由(画像をクリックすると拡大します) それ以外の企業の導入理由(画像をクリックすると拡大します)
Windows 7とMDOPの効果(画像をクリックすると拡大します) Windows 7とMDOPの効果(画像をクリックすると拡大します)

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