テクマトリックスなど、コンタクトセンター運営最適化システムを販売

田中好伸(編集部)

2009-11-13 12:19

 ベルシステム24とテクマトリックスは、コンタクトセンター運営の最適化を支援する「CTIクロスレポートシステム」を共同開発、11月13日から販売を開始した。

 CTIクロスレポートシステムは、顧客から寄せられる意見や要望などの「コンタクト履歴」(時間と内容)を単位として、通話時間や保留時間、後処理時間といった「呼情報」を管理する。これにより、コンタクト履歴単位で呼情報を把握することができる。

 従来の多くのコンタクトセンターは、コンタクト履歴を顧客関係管理システム(CRM)で管理する一方で、呼情報をPBX/CTIから取得して、生産性の重要業績評価指標(KPI)としている。コンタクト履歴と呼情報は生産性や顧客満足度向上に重要とされており、相関関係を持つ要素である。

 しかし、別々のシステムで管理されていることから、簡単にクロス集計して統合分析することができなかった。今回のCTIクロスレポートシステムは、コンタクト履歴単位で呼情報を把握することで、コンタクトセンター運営のボトルネック抽出、シフトの適正化を行う。それによって、コンタクトセンターの最適化が実現できるとしている。

 CTIクロスレポートシステムは、コンタクト履歴のカテゴリ(用件)ごとに履歴登録件数と、通話や保留、後処理の時間の平均値などを出力する。これで、グループ編成の最適値を計算するとともに、効果的なフォロー研修ポイントや業務フロー改善ポイント、システム改修ポイントを抽出できるとしている。

 また、グループや個人ごとに履歴件数と、通話や保留、後処理のそれぞれの平均時間などを出力する。これにより、個人ごとの生産性評価を定量的に、継続的に行うとともに、グループや個人ごとのフォロー研修ポイントも抽出できるとしている。

 キャンペーンなどの発信イベントごとに発信件数や接続件数、接続率、平均前処理時間、接続数を分母とした通話や保留、後処理の平均時間も出力する。これで、各種対応時間と時間帯ごとの接続率を出力して、オペレーターのシフト計画の適正化が可能になるとしている。

 テクマトリックスは1996年からコンタクトセンターCRM「FastHelp」シリーズを中心に、コンタクトセンター向けにシステムソリューション事業を展開。同事業の拡大を図り、コンタクトセンター運営の最適化、コスト最適化を支援するためのシステム開発、提供の検討を進めていた。

 一方のベルシステム24は、コンタクトセンターアウトソーシング事業を展開する中で、より効率的で高品質なセンター運営を目指して、センター運営の“見える化”を実現するレポーティング機能を検討していた。

 そうした両社が、CTIクロスレポートシステムの共同開発に合意して、今回の製品化に至っている。ベルシステム24が業務運用ノウハウを提供、テクマトリックスが設計、開発を担った。

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