SAPジャパンは11月18日、中堅中小企業向け統合基幹業務システム(ERP)ソリューション「SAP Business All-in-One」のパートナー企業によるホスティングサービスを日本でも提供することを発表した。
電通国際情報サービス(ISID)が「BusinessACXEL for SAP ERP」(ビジネスアクセル)として2010年初頭から提供する予定だ。Business All-in-Oneの月額利用サービスでの提供は、日本を含んだアジアで初めてになる。利用期間を24カ月、36カ月、48カ月から選択でき(80ユーザーまで)、ユーザー数に応じた月額利用料制となる。価格の目安は、ソフトウェアを標準構成で導入してユーザー数10人で月額100万円としている。
Business All-in-Oneは、ERPパッケージソフト「SAP ERP」を中核に、中堅中小企業向けにパートナー企業が提供するソリューション。今回のビジネスアクセルは、ISIDとSAPジャパンが共同で基幹業務向けクラウドコンピューティングサービスとして開発した。
今回のサービスは、SAP ERPでさまざまな業種や業態に対応した基幹業務システムサービスを使うことができ、SAP ERPのライセンス利用やライセンス保守、システム運用を一つのサービスとして提供する。ユーザー企業は、ネットワーク経由でサービスを利用、最小のシステム要員で大丈夫としている。
ISIDが自社保有する、SAPが認証したデータセンターで信頼性の高いサービスが提供できるという。ISIDの導入実績と独自の方法論に基づいた、初期費用の軽減と導入期間の短縮が実現できるとし、同社のワークフローソリューション「BusinessHARMONY」やデータ連携ソリューション「BusinessSPECTRE」との連携も可能としている。
ビジネスアクセルを使うことで、会計や販売管理、顧客情報管理、それらのデータの分析など業種に特化した業務システムを短期間で利用できるとしている。それにより、業務効率の向上やビジネスプロセスの改良、迅速な経営判断が可能になると同社は説明する。ISIDは、ビジネスアクセルで2013年に20億円の売り上げを目指すとしている。
SAPジャパンは、パートナー企業によるホスティングサービスを今後も増やしていく計画としている。海外でのホスティングサービスは、8月から開始しており、パートナー企業の数は40社になっている。