NECならびにNECインフロンティアは1月22日、中小規模事業所に向けたSIP対応IPキーテレフォン「UNIVERGE Aspire X」の機能強化を実施し、2月2日より出荷開始することを発表した。新機能を搭載したシステムの参考価格(携帯電話機器費用、設置工事費除く)は、64万円(税別)。今後1年間で2万システムの販売を目指すという。
今回の機能強化のポイントは、各通信キャリアが提供するFMC(移動体通信と有線通信を融合した通信サービス形態)や光アクセス回線への対応の強化、並びに「UNIVERGE SV8000シリーズ」との連携強化だという。これらの機能強化により、企業のさらなる業務効率化と通信費用削減をサポートするとしている。
通信キャリア提供サービスへの対応としては、NTTドコモの「オフィスリンク」、KDDIの「KDDIビジネスコールダイレクト」、ソフトバンクモバイルおよびソフトバンクテレコムの「ホワイトオフィス、ホワイトプラン24」など。これにより、導入企業は、ニーズに合わせた携帯電話会社の選択を行うことができるという。
また、「KDDI光ダイレクト」のオプション「着信転送サービス」の利用可能端末の拡張や、NTT東日本およびNTT西日本の「フレッツ光ネクスト」の直接収容が可能になったとしている。
「UNIVERGE SV8000シリーズ」との連携強化では、SIPサーバであるUNIVERGE SV8300/8500との内線相互呼び出しなどが可能になり、大容量を必要とする本社や主要拠点にはUNIVERGE SV8300/8500、中小拠点にはUNIVERGE Aspire Xを配置し、連携させることができるという。また、どちらかを導入しているユーザーは、両製品を必要に応じて追加導入することが容易になったとしている。
また、UNIVERGE Aspire X独自のFMC機能である「AXモバイルリンク機能」の携帯電話収容数を、従来の最大64台から512台に拡張したことにより、営業や配達員など外出する業務の多い企業では利用範囲を拡大できるという。
さらに、従来の同一拠点でのシステム容量拡張機能に加え、AXリンク機能を広域ネットワーク上で遠隔地にまたがって使用することができるようになった。そのため、各拠点に散在するUNIVERGE Aspire Xのすべての機能を共有、連携させ、遠隔地にある拠点のシステムすべてを1つのシステムのように機能、動作させることが可能だという。複数拠点のシステムはすべて、メインオフィスのUNIVERGE Aspire Xで管理できるため、遠隔地接続に伴う機能制限を受けることなく、自由度の高いシステム構築および管理の効率化を実現できるとしている。