日本ユニシスグループのユニアデックスは2月2日、障害発生時の影響を縮減する「N+1コールドスタンバイ」を、日本IBMの小規模環境向けサーバ「IBM BladeCenter S」に対応させたことを発表した。同日から提供を開始する。また、障害を自動通報してサービスエンジニアを派遣する「サーバー監視サービス」の提供もあわせて開始する。
N+1コールドスタンバイは、複数(N)のブレードサーバのいずれかで障害が発生した際に予備ブレードサーバへ切り替え、予備機で自動的にOSを起動する機能。すでに大規模環境向けには提供しているが、IBM BladeCenter S向けに独自開発したという。
この機能では、N+1コールドスタンバイ構成のIBM BladeCenter Sに搭載されているCPUやメモリの障害を検知し、独自開発のブレード管理モジュールからの通知に基づいて予備ブレードサーバに自動切換えを行う。複数台で予備ブレードサーバ1台を共有することになるため、ブレードサーバ運用で可用性を高める一般的な方策「クラスタソフトウエア」を採用した場合と比べて、コストを低減しながらシステムの可用性を確保できるという。また、障害の検知から予備サーバの起動まで人手を介することなく自動化しているため、管理者による作業が軽減され、復旧時間も短縮されるなど、小規模サーバ利用者にとって多くのメリットがあるとしている。
同時提供されるサーバー監視サービスは、障害検知の情報が管理サーバからサービスセンターへ自動で通報され、サービスエンジニアを派遣するもの。システムを止めることなく保守運用することが可能で、ブレードサーバの運用負荷を軽減できるとしている。
N+1コールドスタンバイの年額利用料は27万円(税別、契約は3年一括)から。また、14万円(税別)の初期設定料が必要。サーバー監視サービスは月額980円(税別)から(別途ユニアデックスサーバー監視サービスの契約が必要)。
ユニアデックスは、2008年12月に日本IBMとIBM BladeCenterの国内販売、構築、導入、保守に関する体制の強化で合意しており、同製品の販売とサービスを提供中。N+1コールドスタンバイの提供は、ブレードサーバシステム拡販のための強化策だという。