日本ユニシスは3月29日、提供する「ICTホスティングサービス」が経済産業省と関連省庁が推進する「カーボンフットプリント(Carbon Footprint of Products:CFP)」マーク使用許諾サービスに認定されたことを発表した。情報処理サービス産業やサービス商品では初めてだという。4月1日から同サービスにCFPマークの貼付を開始する。
CFPは、商品やサービスの原材料調達から廃棄、リサイクルに至るまでのライフサイクル全体で排出される温室効果ガスの排出量を二酸化炭素(CO2)量に換算し、マークなどを使って分かりやすく表示する仕組み。消費者は同じ製品やサービスのCFPを比較することで、環境負荷の少ないものを選択し、提供事業者は自らの地球温暖化防止対策を推進することができるとしている。
2008年6月に政府の「低炭素社会・日本を目指して」(PDFファイル)の中で「CO2排出量の見える化」の具体例として政府によってCFPを推進することが示され、経済産業省では関係省庁と連携してCFP制度に向けた取り組みがなされている。
IT機器の消費エネルギーは、今後さらに増えることが予想されており、地球環境問題の視点からも大きな課題となっている。一方、クラウドサービスは、外部委託(アウトソーシング)となるため、利用時のCO2排出量は省エネ法では利用企業にカウントされない。だが、近年の環境意識の向上で自社業務によるエネルギー使用は、省エネ法の範囲にとらわれず自社のCO2排出量として捉える企業が増えてきているとしている。
日本ユニシスは、このようなニーズに応えることがクラウドサービス環境を提供する事業者の責務であり、CFPマークによる消費エネルギー数値の可視化が、環境負荷の少ないサービスの選択を利用者に促し、IT機器のエネルギー抑制につながると考えているとしている。
同社は、今回のCFP認定で自らのサービスにCFPマークを表示して、ICTサービスに関連する利用者や提供者のさらなる意識向上に貢献するという。今後もCFP制度の一環であるCFP施行事業に参画し、CFPマークの取得とCFPの普及活動を実施することでICTホスティングサービスのCFP値削減に向けて努力していくとしている。