日立製作所は4月19日、IAサーバ「HA8000」シリーズに省電力機能などを追加して4月20日から販売を始めることを発表した。
4プロセッサモデルの「HA8000/RS440」と2プロセッサモデルの「HA8000/RS220」「HA8000/RS210」「HA8000-es/RS220」「HA8000-es/RS210」の5機種に「80 PLUS GOLD」の認証を取得した電源を搭載する。2プロセッサモデルのRS220、RS210、es/RS220、es/RS210と「HA8000/TS20」の5機種でプロセッサの消費電力を制御できる「静的パワーキャッピング」機能を追加する。静的パワーキャッピングは、ユーザーがプロセッサの動作周波数を時間単位で設定して、プロセッサの消費電力の上限値を制御する。
今回の機能追加で、オフィスやデータセンターで効率的に電源を利用でき、高い処理能力を必要としない夜間のバックアップ処理などを最適な消費電力で運用が可能になるなど、ユーザー企業のニーズに応じて柔軟に消費電力を低減できるシステムの構築や運用が実現するとしている。80 PLUS GOLDは、米The Electric Power Research Institute(EPRI)が作成したプログラムに基づいて、電源効率が80%以上の基準を満たすと認定された製品に与えられる認証だ。
RS220とes/RS220の2機種には、HA8000シリーズとしては初めてフラッシュメモリを採用したソリッドステートドライブ(SSD)を搭載できるようになっている。ドライブ自体にモーターなどの駆動部分がなく、HDDと比べて消費電力を約30%低減できる。アクセス性能も約35倍向上できることでデータベース処理などアクセスが集中するシステムでHDDと組み合わせて活用することによって、消費電力を削減しながら迅速な業務処理が可能になるとしている。
今回はまた、4プロセッサモデルのRS440にインテルの最新プロセッサとなる「インテル Xeon プロセッサー7500番台」を、2プロセッサモデルのRS220、RS210、es/RS220、es/RS210、TS20の5機種ではXeonの5500番台を採用している。
RS440はXeon7500番台を採用することでサーバ1台あたり最大32コアを搭載できるようになる。最大512Gバイトのメモリを搭載できる。Xeonの5500番台を搭載できる2プロセッサモデルの5機種は、1台あたり最大12コアを搭載できる。現行モデルと比較して約1.4倍の処理性能向上が期待できるとしている。
RS440の価格は158万8650円から、出荷は5月28日から。RS220の価格は48万6150円から、RS210が46万5150円から、TS20が46万950円から、es/RS220が52万2900円から、es/RS210が50万1900円から。1プロセッサモデルの「HA8000/RS110」の価格は17万6400円から、同じく1プロセッサモデルの「HA8000/TS10」の価格は14万700円から。これら7機種は4月26日から出荷される。