NTTデータと三井情報(MKI)は、NTTデータが提供するASPサービス「Zaimon e-Taxデータ受付サービス」と、MKIが提供する企業財務分析システム「CASTER」を相互接続することによる「情報連携機能」の構築を開始したと発表した。連携機能の提供開始は2010年度下期を目指しており、4月21日より連携機能の導入に向けた金融機関からの受付を開始する。
Zaimon e-Taxデータ受付サービスは、企業が国税電子申告・納税システム「e-Tax」に提出した電子申告データをウェブを通じて金融機関に送信し、融資審査業務などに活用するためのASP型サービス。一方のCASTERは、経常収支比率を中心とした分析手法による企業財務分析システムで、現在、地方銀行を中心に約170の金融機関への導入実績を持つという。今回、それぞれのシステムに対して、情報連携に必要な機能を追加する。
CASTERでは従来、紙に印刷した決算書をOCR処理しデータ化する必要があったが、連携機能を利用することで、Zaimon e-Taxデータ受付サービスを介してe-TaxからダウンロードしたデータをCASTERに取り入れ、税務申告に利用されたものと同一の真正性の高いデータを容易に利用できるという。これにより、e-Taxで税務申告を行う企業と、企業の財務分析を行う金融機関のそれぞれで、業務効率の向上とペーパーレス化促進が見込めるとしている。
また、この連携と並行して、金融商品取引法に基づく有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム「金融庁EDINET」に掲載される公開企業のXBRLデータについても、同様に入手できる仕組みの検討も進めるとしている。