BlackBerryが米エンタープライズ市場で快進撃を続けている5つの理由 - (page 4)

文:Jason Hiner(TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2010-05-19 07:00

 別な見方をすれば、ITのコンシューマライゼーションはさほど進まないかもしれない。大手企業の多くは、BlackBerryを用いたソリューションによってもたらされる統制やカスタマイズ可能性を必要とし続けるだろう。事実、こういった企業にとって、モバイルというキーワードはかつてないほど重要になってきている。これら企業の多くが将来的に、社外で働く従業員にPCを持たせることをやめ、高度に統合化されたスマートフォンのみを持たせるようになる可能性もある。もしもそういったトレンドが主流になれば、BlackBerryは圧倒的に有利な立場に立てるはずだ。

 こういったことから、BlackBerry関連で注意を払っておくべきトレンドは2つあると言えるだろう。それらはすなわち、(1)ITのコンシューマライゼーションが本格化するだろうか?というものと、(2)エンタープライズは社外で働く従業員に使用させるコンピューティング機器として、スマートフォンの導入を大々的に推し進めるだろうか?というものである。

 BlackBerryがiPhoneやAndroid端末に遅れを取らないようにするためには、巷で話題となるようなスタイリッシュなスマートフォンを発売するということも重要である。Android端末がMotorola DroidやNexus One、HTC Incredibleの発売により勢いを得たことを思い出してほしい。BlackBerryもそういった物欲を刺激する必要がある。BlackBerry Stormは当初、注目を集めたものの、低い評価が相次ぎ、かえってブランドに傷を付ける結果となってしまった。そういった失敗を繰り返してはいけない。BlackBerryはコンシューマーを味方に付けておく必要がある。コンシューマライゼーションが本格化した場合に備えて、RIMはBlackBerryを選択するコンシューマーを少しでも確保しておく必要があるというわけだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    初心者にも優しく解説!ゼロトラストネットワークアクセスのメリットと効果的な導入法

  2. ビジネスアプリケーション

    改めて知っておきたい、生成AI活用が期待される業務と3つのリスク

  3. ビジネスアプリケーション

    ITR調査結果から導くDX浸透・定着化-“9割の国内企業がDX推進中も成果が出ているのはごく一部”

  4. セキュリティ

    「iPhone」の業務活用を促進!セキュリティ対策で必ず押さえておきたいポイントとは?

  5. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]