別な見方をすれば、ITのコンシューマライゼーションはさほど進まないかもしれない。大手企業の多くは、BlackBerryを用いたソリューションによってもたらされる統制やカスタマイズ可能性を必要とし続けるだろう。事実、こういった企業にとって、モバイルというキーワードはかつてないほど重要になってきている。これら企業の多くが将来的に、社外で働く従業員にPCを持たせることをやめ、高度に統合化されたスマートフォンのみを持たせるようになる可能性もある。もしもそういったトレンドが主流になれば、BlackBerryは圧倒的に有利な立場に立てるはずだ。
こういったことから、BlackBerry関連で注意を払っておくべきトレンドは2つあると言えるだろう。それらはすなわち、(1)ITのコンシューマライゼーションが本格化するだろうか?というものと、(2)エンタープライズは社外で働く従業員に使用させるコンピューティング機器として、スマートフォンの導入を大々的に推し進めるだろうか?というものである。
BlackBerryがiPhoneやAndroid端末に遅れを取らないようにするためには、巷で話題となるようなスタイリッシュなスマートフォンを発売するということも重要である。Android端末がMotorola DroidやNexus One、HTC Incredibleの発売により勢いを得たことを思い出してほしい。BlackBerryもそういった物欲を刺激する必要がある。BlackBerry Stormは当初、注目を集めたものの、低い評価が相次ぎ、かえってブランドに傷を付ける結果となってしまった。そういった失敗を繰り返してはいけない。BlackBerryはコンシューマーを味方に付けておく必要がある。コンシューマライゼーションが本格化した場合に備えて、RIMはBlackBerryを選択するコンシューマーを少しでも確保しておく必要があるというわけだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ