仏Dassault Systèmsのグループ会社で、3次元CADソフトウェア「SolidWorks」や3DVIA製品などを提供するDassault Systèms SolidWorksは6月11日、大古俊輔氏が6月10日付けでソリッドワークス・ジャパンの代表取締役社長に就任したことを発表した。同社はまた、2010年3月末時点で、教育版も含めたSolidWorksの国内累計出荷数が10万ライセンスを超えたことも明らかにしている。
日本のお家芸「ものづくり」を支援
IT業界で30年以上の経験を有する大古氏は、ソリッドワークスの社長に就任する以前は、日本IBMでDB2やWebSphere、オートノミックコンピューティングなどの事業責任者を歴任。その後、シトリックス・システムズ・ジャパンの社長および会長として、ソフトウェアビジネスの拡大に貢献したことはもちろん、パートナー企業との協業拡大に手腕を発揮している。
社長就任にあたり大古氏は、「“ものづくり”は日本のお家芸ともいえる重要な産業。その“ものづくり”を支援するビジネスに関われるのはすばらしいこと」と話す。現在、SolidWorksは、機械、電気機器精密機器、自動車、重工業など、幅広い分野で利用されている。また最近では、教育機関での採用が増えており、10万ライセンス目の製品を導入したのも芝浦工業大学だった。
今後の取り組みについて大古氏は、「エンジニアとしての能力を買われて社長に就任したわけではないことはよく分かっている(笑)求められているのは、この30年間、IT業界で培ってきた経験を生かしたエコシステムの構築。世界的に見ても、日本には優秀なパートナー企業が多く、より良い関係を築いていきたいと思っている」とジョークを交えて語る。