電通国際情報サービス(ISID)は6月14日、八十二銀行と十六銀行の各行に、資金洗浄対策(アンチマネーロンダリング、AML)業務の検証サービスを提供したと発表した。
ISIDが両行に提供したサービスは、マネーロンダリングの可能性がある疑わしい取引の検知から調査、当局への届出まで一連の業務について、現状の課題分析と新しい業務のあり方を定義するもの。業務自体を見直すべき項目とシステム対応により改善される項目とを体系的に整理したうえで「量(処理件数)」「質(正確性)」「時限性(処理時間)」の3方向の規制強化に耐えうる解決策を提示したという。さらに、新業務における事務作業量を試算し、新旧業務の差異比較も実行。両行ではこの結果をもとに、具体的なアクションプランの策定を進めていく予定だとしている。
ISIDでは、3月に独Tonbeller AGとの業務提携によりAML業務を支援するソフトウェア製品群「Siron Financial Solutions」の提供を開始している。併せて、各金融機関におけるAML業務のあり方と運用の検討を支援するコンサルティングサービスの提供や、システム導入後の運用支援サービスも展開することでAML対応をトータルにサポートしているという。