日立システムアンドサービス(日立システム)と日本オラクルは7月12日、アズワンが日立製作所(日立)のプラットフォーム上にオラクルのグリッド技術とサーバ仮想化製品を組み合わせた仮想化ソリューションを採用したと発表した。
アズワンが採用したソリューションは、日立の統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony BS320」、日立のミッドレンジディスクアレイ「Hitachi Adaptable Modular Storage 2300」、オラクルの「Oracle Database 11g Release 2」、「Oracle Real Application Clusters」、「Oracle WebLogic Server 11g Suite」、「Oracle Enterprise Manager Grid Control」、「Oracle VM for x86」などで構成されている。アズワンは、この仮想化ソリューションを活用し、メインフレームで構築されている基幹システムをプライベートクラウド環境に刷新する。同プロジェクトは2009年4月に開始され、2010年8月より順次本番での稼働が予定されている。インフラ構築および運用、保守は日立システムが担当する。
アズワンは、システム構築の導入および改修費用や年間の保守費用の削減を目的に、メインフレームで稼働している基幹システムをオープンシステムに再構築することと、本番および開発、検証などの複数システムがリソースを共有しながら共存するプライベートクラウド環境を構築することを目指している。今回のメインフレームの基幹システム再構築を皮切りに、その他の業務システムをプライベートクラウド環境に順次統合し、ITリソースや資産の有効活用とIT基盤の強化を図る予定だ。
日立システム、日本オラクル、日立は、2009年10月に中堅中小企業市場に向けて日本オラクルのサーバ仮想化ソフトウェアと日立のローエンドディスクアレイなどを活用したサーバの仮想化ソリューションを提供することで協業すると発表し、製品検証や営業活動、マーケティング活動を共同で実施してきた。今後も、中堅中小企業市場だけではなく、大規模なエンタープライズ向けの顧客に対し、仮想化テクノロジを軸にしたプライベートクラウドの構築を提案していくとしている。