I/PM 11gは、紙の文書を電子化、請求書や発注書などを処理に回すためにスキャン、OCR処理をして、統合基幹業務システム(ERP)などのビジネスアプリケーションへ渡すためのプロセスフローを実行するためのものだ。1日あたり数万から数十万、年間で数千万から数十億件もの大量の紙文書を処理するような業界や業種に向けた製品になるという。
ECM Suite 11gを構成し、すでに3月に発表されているIRM 11gは、社内外を問わず管理サーバの外へ配布されたコンテンツに対して、参照や印刷、編集、複製作成などの操作をポリシーにのっとって制御するソフトウェアだ。OfficeファイルやPDF、メールなどのコンテンツは配布される前に暗号化と操作権限が付与され、操作権限の設定をしておけば、社外に流出しても印刷や複製作成などを禁止することができる。
今回のECM Suite 11gのメリットのひとつとして上村氏はつながりやすさを強調している。これまでコンテンツといえば、人が処理するものとされていたが、上村氏は「これからのコンテンツは、業務アプリケーションからも頻繁に利用されるようになる」と主張。ワークフローや業務プロセスのシステム上でコンテンツが流れ、そのコンテンツに基づいてさまざまな処理が実行されていくことになると同氏は説明する。そのために今回のECM Suite 11gでは、サービス指向アーキテクチャ(SOA)に対応する構造となっているといい、「豊富なAPIを使って業務アプリケーションとのサービス連携を実現できる」(上村氏)という。